あなたと過ごす時間
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あたしの日課は、テニス部の…侑士の練習を見ることだった。
だけど侑士の最後の夏が終わった時、それも終わりを告げた。
今の日課は、図書室で本を読む侑士の横でゆったりとした時間を過ごすこと。
それ以外は何も変わらない。
侑士は変わらずあたしを大事にしてくれて。
あたしは変わらず侑士が好き。
環境が変わっても他には何も変わらない、という幸せをあたしは今味わっている。
「なんや、来てたんなら声かけてええねんで」
黙って隣に座るあたしに気付いた侑士は、いつも言うてるやろ、とあたしの髪をなでる。
集中してる侑士の邪魔をしないようにっていうのもあるけど、それが嬉しくてあたしはわざと声をかけない。
好きだよ、侑士。
髪をなでる手も、射し込む夕日に透ける髪も
真剣に本に落とす視線も、そのまっすぐな瞳も
眼鏡を外す仕草も、人目を盗んでするキスも…
そして何より侑士と過ごすこの時がとても愛しいから
未来はどうなっているか分からないけど、その時も一緒にいられるように…一瞬一瞬を大切にしようね。
かけがえのない未来へ、いつまでも、どこまでも続いていくように――…
(11,12,14)
1/1ページ