罰を受けるなら
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住職の孫娘の可那子が白哉と初めて出会ったのは、白哉の妻・緋真の葬儀の日。
朽木家当主としてか護廷十三隊六番隊隊長としてか、雨の中涙を見せることもできずただ墓前に立ち尽くす白哉に傘を差し出したのが可那子だった。
「すまぬ」
傘を受け取って発せられた掠れた声が微かに震えていたような気がして、その瞬間、可那子の瞳から大粒の涙が溢れ出した。
「何故そなたが泣く」
可那子の方など一瞥もせず、白哉が問う。
「申し訳、ありません…っ」
必死で涙を拭いながら可那子は謝った。
「白哉様は偉い方で…泣くことも許されないのかと思ったら、涙が出て…止まらな…く…」
しかし続いた可那子のその言葉に、白哉は目を見張った。
「まだ年端もゆかぬのに、そんな風に人を思いやれるとは…そなたは、優しいのだな」
そう言って見せた白哉の優しい笑みは、可那子の心を掴み取るに余りあるものだった。
白哉が寺を訪れるのは月に一度、当然その目的は緋真の墓参りだった。
しかしその時に交わす二言、三言の会話だけで、可那子には充分だった。
姿など見れなくても、可那子は日々、白哉への想いを募らせていった。
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