あなたの名を呼び、
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柳生にエスコートされる形で学校を出て、連れて来られたのは彼の家だった。
これが、柳生の部屋…。
シンプルで、だけど必要なものはきちんと整頓されてて。
柳生らしい部屋だなぁなんて突っ立ったままぼんやりと考えてたら、この部屋の住人に後ろから抱きしめられた。
「……」
「緊張していますか?」
黙ったままのあたしに、柳生が問いかけてきた。
「緊張はしてないけど…」
「けど?」
柳生があたしの体を反転させて先を促す。
「まだ驚いてる。柳生の気持ちに。で、やっぱり本気だったんだなぁって…」
見上げたあたしに、キスが降ってくる。
「…信じないワケにはいかないよね」
軽く触れた唇が離れた後、あたしは遮られた言葉を続けた。
別に、騙されてるとか思ってた訳じゃないけれど。
「ありがとうございます」
少しだけ安堵したような響きを含んだ声音でそう言った柳生は、腕に力を込めてあたしを抱き寄せると同時に身を屈めた。
あたしは目を閉じた。
ふたりの距離が…ゼロになる。
初めはリップ音を立てながら、ついばむようなキスを繰り返す。
そのうち唇の触れている時間が少しずつ長くなって…するりと柳生の舌が入り込んできた。
当然、初めてのキスじゃない。
ディープキスだって。
なのに柳生の舌を感じた瞬間、びくんと体が震えた。
一瞬柳生の動きが止まったけど、あたしから舌を絡めていったら何事もなかったようにそれを絡めとられた。
こわかったワケじゃない。
なんだろう。
ああそうか、柳生のキス…気持ちいいんだ。
頭のどこか片隅でそう自覚したら、背中にぞくりと快感が走った。
「ふ…っ、ん…は、…っ」
長い、キス。
足に力が入らなくなってくる。
あたしは必死で柳生にしがみついてそれに応えた。
けど、もう限界。
「…っ!」
かくんと膝が崩れた。
でも同時に柳生が難なく支えてくれて、あたしはかろうじて体勢を保つ。
「感じてしまいましたか?」
「――…っ!」
なんてこと聞いてくるのよ。
なんかめちゃくちゃ恥ずかしくて、あたしは柳生の胸に顔を埋めた。
「お褒めにあずかり光栄です」
あたしの髪をなでる柳生から、満足気な声が降ってくる。
何も言ってない!…って抗議しようとしたけど、次の瞬間、あたしの体は浮き上がった。
柳生に抱き上げられたあたしは、しわひとつないベッドに静かに降ろされる。
「柳生…」
「もう、逃がしませんよ」
キスされて、制服を脱がされる。
ブラも外され露わになった胸を見つめられて、恥ずかしくて隠そうとした腕を片手ずつ掴まれた。
「恥ずかしいよ…」
「大丈夫です、私しか見ていませんから」
俯くあたしの視界が彼の髪の色に染まる。
「綺麗ですよ」
「や、あぁ…っ!」
言葉の直後、胸の先端を口に含まれ甘噛みされた。
そのまま転がされ、舌で弾かれる。
「や…っ、んぅ…ん…っ」
抑えようとしても声が漏れる。
腕を掴まれてるから手で口を押さえることもできない。
するとそれに気付いた柳生が顔を上げ
「かわいいですね、蔵本さんは…」
と、くすっと笑う。
そして
「我慢しないで…」
言いながらあたしを押し倒し、耳もとに顔を寄せた。
「もっといい声、聞かせて下さい」
鼓膜をくすぐる甘い声。
ぞくぞくする。
優しく胸を揉まれ、繊細そうな指先が先端を摘む。
「あ…っ」
再び主張を始めたそれを口に含むと同時に、スカートのホックを外されてショーツも共に脱がされた。
足先からそれを抜き取った手が、つま先からふくらはぎ、ひざ裏から太ももまで滑り…
「や、ん…」
その指先があたしの中心に触れた。
そのままゆっくりと埋め込まれる。
あたしの中で彼の指は何か別の生き物のように蠢く。
「あ…っ!」
それがある点に触れて、体がびくんと跳ねた。
「ここが気持ちいいんですね」
あたしのいい所を見つけた柳生は、執拗にそこを攻める。
「あ!や、だぁ…っ、やぎゅ・ぅ…っ」
「イっていいですよ…」
柳生はあたしの中を3本の指でかき回しながら、敏感な突起を親指で押しつぶした。
「ぃや…あ、ああぁ…っ!」
体をびくびくと震わせながら、あたしはあっけなくイかされてしまう。
「は…っ、はぁ…」
柳生は荒く息を吐くあたしを見ながら、服を脱いだ。
「あなたを、いただきますね」
言いながら、熱を持った自身をまだ余韻の残るあたしのそこに宛がう。
「待…って、あたしまだ…っあ、ん…っ!」
あたしの形ばかりの抵抗なんてないに等しくて、柳生はひと息にあたしの奥まで入ってきた。
「あっあぁ、は…っん、は…」
繰り返される抽挿。
柳生の律動に翻弄され、あたしは昂められていく。
イき、そう…。
そう思った時。
「すみません、もう…っ」
苦しげに呟いた柳生の動きが速くなる。
「ぁあっ!…あ、はぁ…っ、ゃ、あ…っ!」
あたしはその激しさに更に声をあげて彼にしがみついた。
「名前を、呼んで下さい…、可那子…」
耳もとで囁く、少しかすれた甘い声。
初めて名前を呼ばれた。
…こんな状態で。
そのまま耳を噛まれ、彼の息遣いを感じると同時に体の中を快感が走り抜けた。
「や…っあ、あぁっ比・呂士…ひろしぃ…っ!」
その名前を呼びながら、あたしはイった。
自分の中に注ぎ込まれた、彼の熱さを感じながら。