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夢小説設定
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後日。
「グリムジョーの手って、いつもあったかいよね」
グリムジョーの腕の中でその手を両手で握りながら可那子が言い、
「あ、でも初めて外へ連れて行ってもらった時につないだ手は冷たかったよ」
グリムジョーが絡めてきた指に口づけた後、思い出したようにそう続けた。
「…うるせえよ」
指先を可那子の唇に這わせながら、グリムジョーがぼそっと呟く。
しかし、
「あの時はお前を試してたからな…。そうだ、あの時お前が俺を拒絶してたら、今頃はどうなってたか分かんねえな」
照れ隠しのためか僅かに不機嫌そうな響きがあるものの、グリムジョーはあの時の気持ちを素直に話した。
「そっか、じゃあグリムジョーの手が冷たい時はグリムジョーが緊張してる時ってことだね」
言葉を濁したグリムジョーに対して可那子は核心をついて言い切り、グリムジョーの胸に乗り上げてにこりと笑う。
「…犯すぞ」
そんな可那子を、グリムジョーは体を反転させて組み敷いた。
「そういえばね」
本気じゃないのは分かっていたから、グリムジョーを見上げた可那子は何事もなかったように口を開く。
「グリムジョーは夜も激しいんでしょって言われたことがあるんだけど…ほんとだったね」
グリムジョーは目を見開いた。
「んなこと、誰が…」
「それは内緒。だけどほんとのことだから怒れないでしょ」
グリムジョーの質問をさらりとかわし、可那子はくすくす笑う。
そんな可那子を見下ろしていたグリムジョーは目を伏せると深いため息をつき…そして次に顔を上げた時、その口元には不敵な笑みが浮かんでいた。
「そうか…そうだな、間違っちゃいねえ」
「え?ちょっ…グリム、んう」
言うなり可那子の唇をふさぐ。
そのまま思う存分可那子の唇を堪能し可那子の唇からも濡れた吐息がこぼれ出した時、グリムジョーは体をずらし可那子の脚を割った。
「っ、待ってグリムジョー…、また…?」
グリムジョーの動きに可那子は僅かに戸惑いの表情を見せた。
何故ならこの夜も、この話を始める前までに充分過ぎるほど抱かれていたからだった。
しかしグリムジョーは不敵な笑みを崩さず
「お望み通り、激しくいこうぜ」
そう言い放つと自身をそこに宛がい、
「もう、充分…っあ!や、あんっ!」
一気に可那子を貫いた。
言葉通り激しく抽挿を繰り返すと、可那子の中もそれに応えるようにきつく絡みつく。
「あ…あん、ん…っグリム、ジョー…っ」
そして可那子もまた甘い啼き声を上げた。
「相変わらずお前は…疲れてる時の方がいい声で啼くな」
「そんなこと、ない…っ、グリムジョーが…や、あんっ」
「そんなことあるだろ…だから、止まんなくなんだよ…」
「あたしのせいじゃ…っ!あ、やだ、あぁ…っ」
グリムジョーの言葉に反論しようとする可那子だったが、グリムジョーはそれを許さない。
可那子の言葉を遮るように奥まで強く突き入れ、可那子の耳もとで囁いた。
「いいから少し黙れ。お前は俺の下で啼いてりゃいいんだよ…」
こうしてまた可那子はグリムジョーに翻弄され続け、眠れない夜は更けていく。
しかしその後訪れる眠りは、間違いなく幸せな夢を連れてくることを可那子は知っていた。
そしてそんな可那子は、これからもずっとこの幸せな日々が続くのだと信じて疑わなかった――。
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