物好きなのは
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「物好きなヤツだな、お前は…いい加減愛想尽きねえのか」
それが最近の剣ちゃんの口癖みたいになっていた。
剣ちゃん…更木剣八。
泣く子も黙る十一番隊の隊長さん。
あたしは技術開発局のいち局員。
配属されたばっかりの頃、十一番隊へお届け物に行った時に剣ちゃんに一目惚れした。
そこからひたすらアタックし続けて10年以上、剣ちゃんと呼べるようになるまではそのうち5年かかってる。
「悪いこと言わねえから更木隊長だけはやめとけ」
阿近三席をはじめ、みんなが口を揃えて言うけどそれだけは無理なんだよね。
とはいえ、こんな日がこんなに突然やってくるなんて…さすがにあたしも思ってなかったけど。
その日もあたしはいつものように十一番隊隊舎へ遊びに行った。
だけどその日は、剣ちゃんの様子がいつもとは少し違ってて。
「剣ちゃん、どうかした?」
顔を覗き込んだら、どさりと押し倒された。
「いいか?好きだの愛してるだの、そんな感情は俺にはねえ」
あたしを見下ろして剣ちゃんが言う。
「ただ俺がヤりたい時にヤる。それでよければ抱いてやってもいいぜ?」
「剣、ちゃ…」
そんなの、後から絶対つらくなるって分かりきってたけど…それでもあたしは、剣ちゃんに抱かれたかった。
「…うん、それでもいい。剣ちゃんなら…嬉しい」
言って、あたしは剣ちゃんの首に腕を回した。
「やっぱ物好きな女だな」
剣ちゃんの呆れ声も、もう気にならない。
――こうしてあたしは、十一番隊隊首室の畳の上で…剣ちゃんに抱かれたんだ。
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