惹かれ合う魂
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沈んでゆく夕日をふたりはただ見つめ、流れる時間を感じていた。
「…?」
どのくらいそうしていたのか、気付くと可那子の体から完全に力が抜けている。
京楽のぬくもりに包まれて安心しきった可那子は、その腕の中で小さな寝息を立てていた。
「眠っちゃったのか…」
京楽が、優しい瞳で可那子を見つめながらそう呟いた時だった。
可那子の斬魄刀がかすかに光を放ち…次の瞬間、そこから二つの影が飛び出した。
金色の髪に、それぞれ紅い瞳と蒼い瞳を持っていた。
「そうか、君たちが…」
京楽が呟くと、彼らは揃って人差し指を唇に当てた。
輝く紅と蒼の瞳には優しい笑みが湛えられている。
「ああ、やはり惹かれ合ったのはボクらの魂だったんだね…」
彼らを見つめる京楽の瞳にもまた、可那子を見つめる時と同じ優しい笑みが浮かんだ。
死神の魂から作り出される、残魄刀。
可那子の曽祖父の魂から生まれ出た彼らは、すでに可那子を主と認め、可那子の魂と同化しようとしていた。
その為に…可那子が彼らの名を知る手助けとなるよう、京楽に訴えかけているのだった。
もちろん可那子の努力があればこそ成し遂げられるものだが、傍で支えてやることはできる。
「この子をここまで連れてきてくれたこと…感謝するよ」
京楽は、可那子を起こさないように小さく呟いた。
その言葉を聞いて満足そうに微笑んだ彼らは、静かに可那子の斬魄刀へと帰って行った。
可那子が彼らの名を知る日も、そう遠くはないだろう…。
(11,1,25)
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