キスをする場所10のお題
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湯気が立ち込める浴室に、小さな笑い声が響いている。
「ふふ、くすぐったいよ」
「動かないで。もうちょっとで終わるから」
杉浦は可那子を後ろから抱きすくめるようにして、スポンジを滑らせていた。
仕事で泥だらけになった日も、心が擦り切れるような事件があった日も。
温かいお湯に浸かり、こうして互いの肌に触れていると、こわばっていたものが溶け出していくのを感じる。
「文也、今日もお疲れ様」
可那子が肩越しに振り返り、濡れた髪をかき上げながら微笑む。
上気した肌、潤んだ瞳。
その無防備な色香に、杉浦の喉がごくりと鳴った。
「…可那子のせいだからね」
「え?」
「もう少し、労って」
言うが早いか、杉浦は可那子の顎を優しく上向かせ、彼女の唇を奪った。
「ん…っ!」
湯気と水音に包まれた、閉じた世界。
傷痕も、過去も、すべてを洗い流して確かめ合うように、ふたりの口づけは長く、深く続いていく。
「…のぼせちゃうよ、文也」
「んー…もう少しこのままで」
甘えたように可那子の濡れた肩に額を押し付け、杉浦は幸せなため息を吐いた。
(お風呂で)
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