キスをする場所10のお題
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「こっち」
杉浦に手を引かれ、可那子は路地裏の狭いスペースへと身体を滑り込ませた。
表通りの喧騒が、壁一枚隔てて遠くに聞こえる。
湿ったコンクリートの匂いと、目の前の杉浦の香り。
「八神さんたち、探してるかな」
「たぶんね。みんなで二次会向かってる途中だったし」
「ふふ、悪いことしてるみたい」
「共犯者だね、僕らは」
狭い空間、ふたりの距離は必然的にゼロになる。
薄暗がりの中、杉浦の瞳だけが熱を帯びて光っていた。
普段は飄々としている彼の、仮面の下の素顔。
それを独占できるのは、この世界で自分だけ。
「可那子」
囁くような声と共に、杉浦の手が可那子の頬を包み込む。
逃げ場のない壁際。
重なる唇は、隠れ家で秘密を共有するような背徳感と、どうしようもない甘さを帯びていた。
「ん…」
「…もう一回」
可那子の吐息混じりの声を飲み込むように、杉浦は何度も角度を変えて口づける。
誰かに見つかるかもしれないというスリルが、ふたりの心拍数を心地よく狂わせていった。
(物陰で)
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