お風呂で
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※それほど支障はありませんが、このお話の前に『車の中で』を読むことを軽くオススメします。
外は土砂降りの雨。
脱衣所にはびしょ濡れの服が無造作に脱ぎ捨てられ、浴室からはシャワーの音が響いている。
「ふふ、くすぐったいよ」
「せっかくだからちゃんと洗お」
「じゃあおかえし」
「僕はいいよ、」
「ダメ」
突然の大雨になすすべなくなでられながら帰宅した可那子と杉浦は、くすくす笑いながらじゃれ合っていた。
「傷痕…残っちゃったね」
「うん、でもまあ名誉の勲章みたいなもんだと思ってるから」
「そっか、そうだね」
少し前に起きたとある事件で傷を負った杉浦。
その時のことを思い出したふたりは、同時にあることも思い出し苦笑いする。
「なんか恥ずかしいことも思い出しちゃったよ」
「…うん」
それは杉浦が運ばれたパトカーの中でのできごと。
しばらく語り継がれるようなバカップルぶりを人前で見せてしまった自分たちの自業自得と分かっているので誰にも文句は言えないのだが。
「それよりさ、」
気を取り直したように、しかしどこか居心地が悪そうに杉浦は、自身の傷痕をなでる可那子の手を握った。
「反応しちゃうからそのへんで」
少しの間のあと何のことか理解した可那子は、あは、と楽しそうに笑う。
「今は誰も見てないから大丈夫でしょ」
「もう、止まらなくなるからガマンしてたのに…可那子のせいだからね」
杉浦は言いながら可那子を立ち上がらせると、ふたりを包むシャワーの中、ゆっくりと唇を重ねるのだった。
お風呂で
(23,1,8)
外は土砂降りの雨。
脱衣所にはびしょ濡れの服が無造作に脱ぎ捨てられ、浴室からはシャワーの音が響いている。
「ふふ、くすぐったいよ」
「せっかくだからちゃんと洗お」
「じゃあおかえし」
「僕はいいよ、」
「ダメ」
突然の大雨になすすべなくなでられながら帰宅した可那子と杉浦は、くすくす笑いながらじゃれ合っていた。
「傷痕…残っちゃったね」
「うん、でもまあ名誉の勲章みたいなもんだと思ってるから」
「そっか、そうだね」
少し前に起きたとある事件で傷を負った杉浦。
その時のことを思い出したふたりは、同時にあることも思い出し苦笑いする。
「なんか恥ずかしいことも思い出しちゃったよ」
「…うん」
それは杉浦が運ばれたパトカーの中でのできごと。
しばらく語り継がれるようなバカップルぶりを人前で見せてしまった自分たちの自業自得と分かっているので誰にも文句は言えないのだが。
「それよりさ、」
気を取り直したように、しかしどこか居心地が悪そうに杉浦は、自身の傷痕をなでる可那子の手を握った。
「反応しちゃうからそのへんで」
少しの間のあと何のことか理解した可那子は、あは、と楽しそうに笑う。
「今は誰も見てないから大丈夫でしょ」
「もう、止まらなくなるからガマンしてたのに…可那子のせいだからね」
杉浦は言いながら可那子を立ち上がらせると、ふたりを包むシャワーの中、ゆっくりと唇を重ねるのだった。
お風呂で
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