にゃんこな口もと
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日曜日。
やわらかなぬくもりの中で目覚めたあたしは、隣で眠る愛しい人を見つめた。
時計に目をやり、そっと声をかける。
「先輩…コガ先輩、起きてください」
「……」
すると先輩は、眠そうな目をしながらもどこかふてくされたようにあたしを見た。
「なぜふくれて…、あ」
言いかけてその理由に気付いたあたしは、少し照れくさかったけど小さな声で言い直す。
「起きてください、…慎二先輩」
すると先輩は満足げにふやっと笑い、
「よく出来ました!」
と言って体を起こした。
そしてあたしをぎゅうと抱きしめ、もう一度ベッドにぽすんと体を倒す。
「可那子ちゃんあったかい…やらかくて気持ちいーし」
甘えんぼうなねこの子のように、あたしの頭に頬をすり寄せる。
「ふふ。くすぐったいですよ、慎二先輩」
なんだか可愛くて、自然と笑みがこぼれる。
「でも、そろそろ起きないと部活遅れちゃいますよ?」
先輩の胸に額をすり寄せながら言うと、
「んーもう少しー…」
さらにぎゅうと抱きしめられる。
あたしもぎゅうと抱きしめ返してから、でも、と一抹の不安を口にした。
「あたしと付き合ったせいで慎二先輩がダメになっちゃったら…あたし、リコ先輩に殺されちゃうかも」
すると、今年入部したばかりのあたしより確実にリコ先輩の恐ろしさを知ってる慎二先輩は、あたしの言葉を聞いて
「うー」
と唸りながら腕をほどき、もそもそと起き上がる。
年上だけど…男の人だけど、可愛くて愛しくて大好きな慎二先輩。
「一緒に、頑張りましょうね」
あたしは愛すべきねぼすけさんのにゃんこな口もとに、ちゅ、とキスをした。
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