immorality
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「お前は確かにいい女だ。だがベッドでは彼女が最高だ。大人だしな……」
土砂降りの雨の中、恋人であるバージルの浮気現場に遭遇したもも。
驚きと戸惑いに言葉を失うももに、恋人であるバージルから突き付けられた非情な言葉。
「そん…な…」
「……そういう事だ」
バージルは自分ではない女性の肩を抱き、何処かへ消えて行く。
その姿を見つめながら、ももはただ茫然と立ち尽くすしかなかった。
【immorality】
その場所を通りかかったのは、本当に偶然だった。
いつも通る道が工事中で、回り道になるから面倒臭いと思いながらこの道を進んだ。
だがそこで見てしまったバージルのとももの修羅場。
……ベッドでは彼女が最高だ。大人だしな―――…。
自分勝手なバージルの言葉に、ダンテは怒りを感じていた。
傷つけられたのは、ももの心……。
傘がその手から滑り落ち、ももは雨に包まれる。
その肩が震えているのが、ダンテにははっきりと見えていた。
バージルと女の姿が見えなくなったのを見計らい、ダンテはももに駆け寄った。
「風邪ひくぜもも?」
「!?」
差し出された傘。
突然の第三者の登場に、ももはビクッと身体を震わせて顔を上げる。
「……ダンテ…さん?」
赤い革製のロングコート。
いるはずのない人の登場にももの瞳が大きく見開かれる。
土砂降りの雨でもはっきりと分かるくらい、ももの瞳は涙で濡れていた。
「もも……」
ダンテは迷う事なくももを抱きしめる。
そんなダンテの優しさに、ももの堪えていたものが溢れ出す。
ももはその胸の中で声を上げて泣いた。
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