本当に鈍いのは
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「すまない、すっかり遅くなってしまったな」
「ううん、大丈夫。あたしが遠回りして帰ろうって言ったんだし、それに弦一郎と一緒だもん」
「そうか?…ではまた明日。風邪などひくなよ」
「うん、分かった。あ、ねえそういえば弦一郎、バッグは?」
「え?………!!」
「まさかあんな大きい物、失くしちゃった?」
「いや、失くしたならまだいい…。幸村に、預けたままだった…」
「お、弦一郎遅かったな」
「お祖父様」
「随分前に精市くんが届けてくれたぞ。全く、こんな重い物を運ばせて…気にしないで下さいと笑っとったが、お前からもきちんと礼を言っておくんだぞ」
「……!」
「どうしたの?弦一郎…震えてるよ?」
――お祖父様と可那子は、精市の笑顔の怖さを…知らない。
(19,1,30)
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