峯義孝⑥
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「峯先輩!こんな所に先輩宛てのプレゼントが!ここって先輩へのプレゼント置き場になってるんですか?」
そう言って彼女が指すのは、生徒会室の隅にある小さな棚。
俺は彼女に言われてようやくその存在を思い出していた。
実のところそれは俺が置き場に困ってそこに置いておいたもの。
「ああ、たまに置いてありますね」
しかし彼女の反応を見たくて俺はそんな風に答えてみる。
人を疑うことを知らないというのは、きっと彼女の長所なんだろう。
そうなんですかー、と言ったきり話は終わって、俺たちはそれぞれ生徒会長と副会長としての仕事に取りかかった。
そしてバレンタイン当日。
下駄箱やロッカー、机の上に溢れるプレゼントの山に小さくため息を吐く。
本意ではない現象に向けられる羨望と嫉妬の視線を背中で受けながら俺は生徒会室へ向かった。
部屋の隅に目をやると、そこには小さな包みがひとつ置かれている。
メッセージカードに名前はなく、好きですとただひとことだけ書かれていた。
ホワイトデーまで抑えられるか自信がないなと考える俺の頬は、きっと緩んでいるだろう。
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