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受け入れる覚悟はあっても、それに耐えられるかどうかは別の話だった。
知識はあっても経験としては何もかもが初めての可那子にとっては、他人に、それも男性に肌を晒すということからが既に試練だった。
羞恥心で燃え尽きそうになりながら渋澤の視線を受け止め、与えられる刺激に初めは悦びではない声を上げた。
「…っふ…、ぁ…」
しかしその声に少しずつ艶が混ざり始め、一本ですらつらかった指も二本を受け入れられるようになった時、渋澤は可那子の体を開かせた。
その行動によって次に起こることを知った体に緊張が走る。
「力、抜け」
「…は、…――っ!!」
ず、という感触と共に、痛烈な痛みが可那子を襲った。
「や…っ、あ、やだごめんなさ、…っ!!」
いやいやと首を振りシーツを掴みながらベッドをずり上がる。
渋澤のペニスは半分ほどが可那子の中に埋まっていた。
しかし、ごめんなさい、と呟きながらぼろぼろと涙をこぼす可那子を見ていた渋澤は
「…少し我慢しろ」
そう言って可那子の中から自身を引き抜く。
「渋、澤さん…?」
「じきに良くなる。今日はもう寝ろ」
可那子を解放し身繕いながらベッドを降りた渋澤は、そのまま部屋を出て行った。
ふたりの部屋は当然別々だった。
そして部屋に呼ばれての行為だったためここは渋澤の寝室であり、渋澤はどうするのかと心配になった可那子はそっと部屋を出た。
そんな簡単に渋澤の人となりが理解できるとは思っていない。
しかし泣こうが喚こうがやろうと思えばできたはずなのに、渋澤は無理強いはしなかった。
リビングのソファに横になる渋澤の見せたそれは、優しさだと感じられた。
可那子はその優しさが嬉しくて、最後までちゃんと抱いて欲しいと強く思うのだった。
***
「や…っ、いやですそこ、あっ、…っ!」
次の時、渋澤は可那子の胸だけを執拗に攻めた。
半分未遂で終わった前回、可那子は胸が弱いと気付いたからだった。
乳房を揉みしだきその先端を舌先でちろちろと撫でれば、可那子は切なげに声を漏らす。
そのまま唇で食み、吸い上げ、指先できゅっと摘み上げた時、
「ああぁ…っ!!」
可那子は渋澤を抱きしめたまま、全身を強く震わせた。
「や、あ…っ」
直後、渋澤の指が可那子の中心を滑った。
それまで触れていなかったそこはしかし十分に潤い、渋澤を誘っているようだった。
それ以上そこに触れることなく渋澤は可那子の体を開く。
同時に前回の痛みが蘇り体を固くする可那子に気付き、渋澤はゆっくりと身を屈めた。
「…っふ、んん…っ」
唇を重ねると同時にそれを宛てがいゆっくりと腰を押し進めると、くぐもった声を漏らしながら可那子は渋澤にしがみついた。
前回は痛みしかなかった。
しかし今は痛みの中にぞくりと感じる正体の分からない熱さがあった。
体の奥を押されるような圧迫感を感じ、渋澤と完全にひとつになったのだと悟った可那子は安堵していた。
これでようやく渋澤の役に立てる…、捌け口になれるということを。
挿入の感覚に慣れるまでは少しの回数が必要だったが、それを乗り越えながら可那子は少しずつ甘く艶のある声を上げるようになっていった。
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