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ふたりで暮らしていく上で、ユウヤは可那子に何もしなくていいと言った。
が、当然可那子としてはそれに甘えることはできない、せめてバイトをしたいと訴える。
しかしユウヤが夜の仕事な為、昼間はお互い一緒にいたいという想いから、バイトをするなら必然的に可那子も夜の仕事ということになってしまう。
そこでユウヤは、オーナーが女性な上、刑事連中も入り浸っているという理由からニューセレナへ掛け合ってみた。
ちょうどお手伝いしてくれる人が欲しかったと言うママに快くOKをもらい、こうして可那子はニューセレナでバイトすることになったのだった。
バイトにも慣れ、可那子とユウヤふたりの生活リズムも落ち着いてきた頃、可那子の異変にいち早く気付いたのはママだった。
裏で軽いおつまみを作っていた可那子が、気分が悪いと訴えた。
ただ体調が悪いだけだと言う可那子に、しかしママはここ最近気になっていたことを確かめる。
「生理、来てないんじゃない?」
「いつも不順なんです…」
それに対し、しかし可那子はその可能性はないと思うと答えた。
それでもママの勧めるまま、検査だけはしてみることにする。
結果は、陽性だった。
戸惑いを隠せない可那子の様子に無理もないと思いながら、ママが言う。
「ユウヤさんと相談するといいわ、きっと彼なら…」
「ユウヤには言わないでください…!」
しかし可那子は、その言葉を遮った。
「どうして?彼は望んでないの?」
「……」
ユウヤがそれを望んでいるのか望んでいないのかは、可那子には分からなかった。
ホストクラブの店長をしているユウヤ。
望んでいなくてもおかしくないし、実際そう言われてしまったら自分はどうしたらいいか分からない。
「分かった。あなたが言うまでは何も言わないわ。でも無理はしないで。それ以外の理由で、は許されないからね」
「はい、すみません…」
ユウヤが何も考えずにそんな無責任なことをするとは思えなかったが、今は可那子の気持ちを優先しママはそれ以上は何も言わなかった。
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