三島一八⑧
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「Trick or Treat!」
もうすぐハロウィン。
一八さんが相手をしてくれるなんて期待はしてなかったけど、それでも出先から戻った一八さんにダメもとで投げかけてみる。
「……」
案の定一八さんは何も言わず、ただ見つめられてなんだか居た堪れなくなるあたし。
「冗談です、ごめんなさい」
言いながら一八さんの持ってるコートを受け取るために手を伸ばしたら、
「…っ、一八さん…!?」
逆にその手を引かれてあたしは一八さんの腕に抱き上げられた。
そのままソファに座った一八さんの膝の上にあたしは座らされ、腰のあたりをしっかりと捕まえられる。
「楽しませてくれるんだろうな」
「えっ」
突然そう訊かれて戸惑うあたしに、一八さんはたたみかけるように続けた。
「あいにく菓子など用意してないからな」
「あ、あの…っ」
「どうした、菓子がもらえなかったらいたずらするんだろう?」
紅い瞳があたしを射抜き、その唇が不敵に笑む。
今に始まったことじゃないけど、あたしはまた思い知らされるんだ。
一八さんにはどうあがいたって敵わない、ってこと。
(15,10,1)
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