風間仁②
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「見て仁!積もったよ!」
朝起きて一番に窓の外を見たあたしは、いてもたってもいられなくなって庭に飛び出した。
足跡なんて当然ないまっさらな銀世界。
足もとで新雪がきゅっと鳴くのが嬉しくて、あたしは広い庭を飛び回った。
南天の実とユズリハを使って、雪ウサギの親子を作る。
庭石にその会心の作品を並べて眺めていたら、
「犬は喜びなんとやら、だな」
背後から呆れ気味の声。
「風邪ひくぞ、手も真っ赤じゃないか」
そう言って仁はあたしの手を握り、はあっと息をかけた。
冷えきったあたしの手はじんわりとぬくもりに包まれる。
「平気。だって、仁があったかい」
そう言って笑ったら、仁もふわりと優しく笑って。
重ねられた唇も、やっぱりあたたかかった。
(15,7,5)
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