⑥
夢小説設定
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グリムジョーの待つ部屋に戻り扉を開けると、ソファに座るグリムジョーの姿が見えた。
可那子は遠慮がちに部屋に入り、そっと扉を閉める。
「ありがと、グリムジョー…怒ってる?」
扉に背をつけ可那子が訊くと、
「怒ってねえよ。…呆れてるけどな」
グリムジョーは目を伏せたまま答えた。
「ごめん…」
「しゃあねえだろ?捨てて来いっつったら、お前も帰って来ねえだろうしよ」
小さく謝る可那子に、グリムジョーはため息と共に言葉を吐き出す。
「お前を失うわけにはいかねえからな」
それが愛の言葉なのだとは決して思っていないだろうグリムジョーは、さらりとそんなことを言ってのける。
愛の言葉を囁くような男ではない。
しかしそれには、直接的な…という文字を付け加える必要があると可那子は最近思うようになってきた。
破壊のためだけに産み出されたグリムジョーが、初めて抱いた感情。
女を喜ばせるための計算などそこには存在しない。
ただ、可那子に対する想いのままを口にしているだけだった。
「…グリムジョー…」
可那子は、グリムジョーの座るソファに歩み寄った。
「んなことより…」
差し出された手を握り、可那子は導かれるままグリムジョーの膝に座る。
「んなことよりお前、ザエルアポロなんかのとこへ何しに行ってきたんだ」
「えっ!?」
グリムジョーの唐突な質問に、可那子は驚いて声を上げた。
「何で分かるのか…か?」
その言葉に頷く可那子に、
「分からねえはずねえだろ。…めいっぱい匂いつけて帰って来やがって…」
グリムジョーは呆れたように続け、言いながらその手を可那子の首すじに滑らせる。
「うそっ」
「嘘じゃねえよ」
グリムジョーはその手で可那子の死覇装を胸もとまではだけさせ、自分の方へ引き寄せると同時にその白い首すじに噛みつくように唇を寄せた。
「ん…っ、ふ…」
声を漏らし反応を示す可那子の体からにおいを消し去ろうとするように、何度も唇を這わせ、きつく吸い上げる。
すると、
「匂いっつーか、霊圧だな。お前の体にはそれが残りやすい…」
その痕を指先でなぞりながら言うグリムジョーの唇を、可那子がふさいだ。
そのまま首に腕をまわし、舌を絡める。
「…っ」
しかしそれ以上に激しく舌を絡めとられ、可那子は息を漏らした。
「珍しいじゃねえか、お前から誘ってくるなんてよ…」
僅かに唇を離し、グリムジョーがにやりと笑う。
「…ベッド行くか?」
「ここで、いい…」
すると可那子は小さく首を振ってグリムジョーの足もとに跪く。
グリムジョーの死覇装を緩め、そこに顔を近付けた。
「エロい女…」
グリムジョーがくくっと笑う。
「グリムジョーの、せいでしょ…」
「…っ」
拗ねたような口調で言うと可那子はそのまま喉の奥までそれを呑み込み、グリムジョーは小さく息を吐き出した。
手のひらと指先、そして唇と舌とでグリムジョーは昂められていく。
グリムジョーの手は可那子の髪をなで、時折それを軽く握りしめた。
「…っ、出すぜ、可那子…」
その手がぐっと可那子の頭を押さえる。
「…っ!」
直後グリムジョーの体がびくっと震え、どくん、と脈打つそこから可那子の喉の奥へ熱い液体が吐き出された。
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