04:生意気なので
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「峯さんて、あたしのこと好きでしょ?」
場所は白峯会会長室。
大吾にお互いを紹介されて以来何度目かの訪問の時、可那子は仕事を終え食事に出るための支度をする峯に問いかけた。
「……」
怪訝そうな顔をする峯など気にした風もなく可那子は続ける。
「なんでいつも食事ばっかりで手出さないの?そんなにお兄ちゃんが気になる?」
「…大吾さんは関係ありません」
答えながら峯は可那子の座るソファに近付いた。
「だったら…」
「どうやってその生意気な口を塞ごうかと考えていたんです」
可那子の言葉を遮り、さらりと言い切って可那子の横に腰掛ける峯。
「…っ!?」
「餌付けか、金か、薬か…」
想像もしてなかった答えに言葉を失った可那子の頬に手を添えた峯は、どこか楽しげに言う。
「しかしやはり、これしかないようですね」
「ちょ、やめ…っ」
「何故です?こうして欲しかったのでしょう?」
近付けられた峯の顔から逃げるように顔を背ける可那子の耳もとに、峯はそっと囁いた。
「だけどこんないきなりしろなんて言ってないっ!」
「いいですね、もっと抵抗してください。いうことを聞かない女を俺だけに従順な女に躾けるのは嫌いじゃないのでね」
精一杯の虚勢を張って見せる可那子の腰を抱き寄せ、相変わらず楽しげに峯は言う。
そして、
「躾、って…、や、あんっ!」
何か言い返そうとする可那子の豊かなふくらみを少しだけ強めの力で包み込んだ。
「そんな簡単に大人しくならないでください、もっと楽しませてくださいよ」
体をびくりと震わせた可那子に、峯は意地悪く囁き続ける。
「この、ドS…っ!」
「知らなかったのですか?俺は知ってますよ、あなたが本当はドMだということを」
「…っ!!」
峯の体を押し返そうとする可那子の手首を掴み自由を奪うと、峯は妖艶に笑った。
「どうしますか?まだ抵抗…できますか?」
美しく笑んだまま訊いてくる峯に言い返すことができず、可那子は悔しそうに顔を逸らした。
「こちらを向きなさい…可那子」
しかし少し強めの口調でそう言われてしまえば、逆らうことはできない。
泣き出しそうな表情の可那子に、峯は満足げに口づけた。
口づけを深くしていくと、掴んだままの手首から小さな震えが伝わってくる。
初っ端から少し飛ばしすぎましたか。
とは言え、ここでやめてあげる気はありませんけれどね…。
思いながら峯は、可那子の手を解放する。
優しく抱き寄せれば、峯の体にも遠慮がちに腕が回された。
腕の中のぬくもりをしっかり抱きしめながら、これを言うのはもう少し先ですね…と考える。
俺はもうひとつ知ってるんですよ。
あなたも、俺を好きだということをね…。
生意気なので
(15,7,27)
1/1ページ