11:寝顔が可愛くて
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ここのところ残業続きで、いつも多忙な峯よりも更に忙しい日々を可那子は送っていた。
そんな可那子の久しぶりの連休に可那子の方からデートの誘いがあり、峯はそれに合わせてスケジュールを調整した。
しかし可那子の体を心配した峯は、部屋でゆっくりするというデートプランを提案したのだった。
「気を遣わせてしまってすみません、本当は映画とか食事とか…」
「何を言っているんですか。俺はあなたと一緒ならそれだけで満足なんですよ?」
申し訳なさそうに言う可那子にさらりと峯は答える。
「疲れているのに逢いに来てくれてありがとうございます」
そして、
「私が逢いたかったんです…。予定を合わせてくださって、こちらこそありがとうございます」
そう言って笑う可那子にひとつ、キスを落とした。
***
峯が用意してくれた料理を食べ、峯が淹れてくれたコーヒーを飲み、穏やかに時間は過ぎていく。
そして、好みに合わせたつもりなんですが、と用意された映画を観ている時だった。
峯の肩にふと重みがかかった。
日頃の疲れに照明を少し落としていたことも相まって、可那子はいつの間にか眠ってしまっていた。
しばらく自分の隣を見つめ、ふとやさしく笑った峯はそっとその体に腕を回して抱き上げた。
「あ…すみません、私…」
寝室に運びベッドに寝かせた時ようやくぼんやりと目を覚ました可那子が申し訳なさそうに言うが、
「寝ていていいですよ」
そう言われ頬を撫でられて、峯の服の袖を握りしめたまま安心したように寝息を立て始める。
峯がその無防備な寝顔をしばらく愛おしそうに見つめていた時だった。
「ん…峯、さ…」
可那子が小さく峯を呼んだ。
すぐに寝言だと気付いた峯だったが、その声に答えるように身を屈めわずかに開かれた唇にそっと口づける。
するとすぐに離れた唇を探すように…続きをせがむように、可那子は少し顎を持ち上げた。
吸い寄せられるようにもう一度唇を重ねる峯。
舌を忍び込ませると無意識ながら可那子もそれに応えたため、そのまま峯は普段より控えめではあるものの、深い口づけを可那子に与えた。
「ん…っ、ん、…は、ぁ…、」
声を漏らし少しずつ覚醒した可那子は、
「、やだ…」
唇が解放された時、恥ずかしそうに布団で顔を隠した。
「疲れているところすみませんが…」
峯は言いながらその布団を奪い、可那子の指に指を絡め顔の横に貼り付ける。
そしてもう一度触れるだけのキスをした後、耳もとにそっと囁いた。
「あなたが可愛すぎるから、いけないのですよ――…」
寝顔が可愛くて
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