03.
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「…っ、ん…。」
瞼を突き刺す光が眩しくて、私は身を捩らせた。
重く感じる瞼をゆっくりと開けて、何度かまばたきする。
寝起きだからかぼやけている視界に、思わず眉を寄せた。
ここはどこだろう。
目に入るものは、すべて黒。
真っ黒な世界。
ぼうっとする意識の中で何気なく考えた。
ここは、どこだろう。
「…、ぁ。」
ふわふわで、質のいいベッドに手をついて上体を起こす。
ゆっくりと周りを見回すと、昨日までの記憶がすべてよみがえってきた。
自分が、なぜここにいるのか。
この黒を基調とした部屋に、なぜいるのかを思い出す。
真紅の瞳をもった彼に、案内させられたんだ。
私が、これから住む部屋を。
…そこまでは覚えている。
そこからの記憶が思い出せないということは…きっと、寝てしまったのだろう。
「…綺麗な部屋。」
なんて上品な雰囲気。
私には、もったいないくらい。
部屋を見回して、小さくため息を吐いた。
黒いカーテンの閉まった窓から、外からの光が微かに零れている。
そういえば、今は何時なんだろう。
はっと気づいて、ベッドの上からおりる。
靴下のまま、冷たい床を歩いて扉の方に向かった。
いちおう、起きたんだからあいさつくらい…。
確かこの部屋は、彼のあの部屋と繋がっていた気がする。
ひんやりとする扉のノブに手をかけて、ぐるりと回した。
「…っ、あれ…!?」
…開かない。
ドアノブは回るが、扉は開かない。
何度も何度も、がちゃがちゃと引いたり押したりを繰り返す。
けれど、いくらやっても、扉が開くことはなかった。
…も、もしかして…閉じ込められてる?
つい、変なことを考えてしまう。
そんなこと実際にありえない。
そう自分自身に言い聞かせるが、開かない扉ははっきりとそれを否定していた。
「…。」
一体どうしよう。
閉じ込められた、と意識し始めると、なぜだかひもじくなってきた。
お腹へった、と小さく呟いてから扉の前に座り込む。
扉の真っ正面にちょこんと座って、じっと見つめた。
…なんだか、ご主人さまを待っている飼い犬みたい。
今の自分の状況に、思わず苦笑してしまう。
でも、いくら扉を見つめても、そこが開くわけじゃない。
私はゆっくり目を閉じて、記憶を探った。
…なんだっけ。
確か、鍵のかかっている扉を開く呪文があったはず。
けれど、今の私には杖がない。
魔法を使うのに、必要不可欠の杖が。
目を開けてから、閉じたままの扉をまたじっと見つめた。
やってみる価値くらい、ある…よね?
ゆるゆると立ち上がって、扉に手をつく。
どうか開きますように。
そう願いながら、小さく呟いた。
「…アロホモーラ 。」
その瞬間、自分の耳を疑った。
ガチャリ、と何かが外れる音が聞こえた。
私が今掴んでいる、ドアノブの場所から…。
「うそ…。」
まさか、開いたの?
ドアノブを掴んだまま、目を見開いて固まってしまう。
私には今、杖なんてないのに。
それに、魔力だって…。
昨日彼が言っていたことは本当だったの?
私が、たくさんの魔力を持っているって。
信じられない。
信じられそうにない。
でも、鍵の開いたこの扉が、その事実を表していた。
私は無意識につばを飲み込んで、さっきまでいくらやっても開かなかった扉を開いた。
瞼を突き刺す光が眩しくて、私は身を捩らせた。
重く感じる瞼をゆっくりと開けて、何度かまばたきする。
寝起きだからかぼやけている視界に、思わず眉を寄せた。
ここはどこだろう。
目に入るものは、すべて黒。
真っ黒な世界。
ぼうっとする意識の中で何気なく考えた。
ここは、どこだろう。
「…、ぁ。」
ふわふわで、質のいいベッドに手をついて上体を起こす。
ゆっくりと周りを見回すと、昨日までの記憶がすべてよみがえってきた。
自分が、なぜここにいるのか。
この黒を基調とした部屋に、なぜいるのかを思い出す。
真紅の瞳をもった彼に、案内させられたんだ。
私が、これから住む部屋を。
…そこまでは覚えている。
そこからの記憶が思い出せないということは…きっと、寝てしまったのだろう。
「…綺麗な部屋。」
なんて上品な雰囲気。
私には、もったいないくらい。
部屋を見回して、小さくため息を吐いた。
黒いカーテンの閉まった窓から、外からの光が微かに零れている。
そういえば、今は何時なんだろう。
はっと気づいて、ベッドの上からおりる。
靴下のまま、冷たい床を歩いて扉の方に向かった。
いちおう、起きたんだからあいさつくらい…。
確かこの部屋は、彼のあの部屋と繋がっていた気がする。
ひんやりとする扉のノブに手をかけて、ぐるりと回した。
「…っ、あれ…!?」
…開かない。
ドアノブは回るが、扉は開かない。
何度も何度も、がちゃがちゃと引いたり押したりを繰り返す。
けれど、いくらやっても、扉が開くことはなかった。
…も、もしかして…閉じ込められてる?
つい、変なことを考えてしまう。
そんなこと実際にありえない。
そう自分自身に言い聞かせるが、開かない扉ははっきりとそれを否定していた。
「…。」
一体どうしよう。
閉じ込められた、と意識し始めると、なぜだかひもじくなってきた。
お腹へった、と小さく呟いてから扉の前に座り込む。
扉の真っ正面にちょこんと座って、じっと見つめた。
…なんだか、ご主人さまを待っている飼い犬みたい。
今の自分の状況に、思わず苦笑してしまう。
でも、いくら扉を見つめても、そこが開くわけじゃない。
私はゆっくり目を閉じて、記憶を探った。
…なんだっけ。
確か、鍵のかかっている扉を開く呪文があったはず。
けれど、今の私には杖がない。
魔法を使うのに、必要不可欠の杖が。
目を開けてから、閉じたままの扉をまたじっと見つめた。
やってみる価値くらい、ある…よね?
ゆるゆると立ち上がって、扉に手をつく。
どうか開きますように。
そう願いながら、小さく呟いた。
「…
その瞬間、自分の耳を疑った。
ガチャリ、と何かが外れる音が聞こえた。
私が今掴んでいる、ドアノブの場所から…。
「うそ…。」
まさか、開いたの?
ドアノブを掴んだまま、目を見開いて固まってしまう。
私には今、杖なんてないのに。
それに、魔力だって…。
昨日彼が言っていたことは本当だったの?
私が、たくさんの魔力を持っているって。
信じられない。
信じられそうにない。
でも、鍵の開いたこの扉が、その事実を表していた。
私は無意識につばを飲み込んで、さっきまでいくらやっても開かなかった扉を開いた。
