夢小説的な台詞で20題
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ふたりで、夜のベランダ。
少しだけ冷たい風に吹かれて、なまえは腕を組むようにして自分を抱きしめていた。
「…ねぇ、もしさ」
「ん?」
「わたしがある日、ふっといなくなったら──啓にい、どうする?」
唐突な問いに、隣にいた啓介が、すっと表情を曇らせる。
「…なんだよ、急に」
「…思ったの。こんなふうに幸せな時間って、いつか終わっちゃうのかなって」
「……」
「わたし、啓にいのこと好きすぎて、ちょっとこわい。…“幸せ”って、失う前に逃げたくなっちゃう…」
冗談みたいに笑って言ったなまえの声に、啓介は目を細めて、なまえの肩をそっと引き寄せた。
その耳元に、静かに囁く。
「じゃあ、オレも逃げ出そうかな」
「……!」
なまえが、驚いて啓介を見上げる。
「…ばーか。冗談だっての」
「…っ」
「な、冗談でも、笑えねぇだろ?それに、逃げたいとか、いなくなりたいとか──そんなの、オレが許すわけねぇだろ?」
「でも…」
「でも、じゃねぇ」
啓介は、なまえの両頬を挟んで、正面から見つめる。
その視線は、真っ直ぐで、熱い。
「オレのこと好きすぎてこわいって言ったな。…それ、オレも同じだ」
「…え?」
「おまえのこと好きすぎて、ぜってー手放したくなくて、…正直、自分でもちょっと引くくらい執着してんだよ、オレ」
「…っ」
「だからさ、ふざけんな。置いていくとか、離れるとか、オレの前で二度と言うな」
なまえの瞳から、涙がこぼれた。
「…ごめん。ちょっと、こわくなっただけ…」
「ん。知ってるよ」
啓介の指が、そっと、その涙を拭う。
「でも、なんも問題ねぇ。こわくなったら、オレの胸で震えてろ。おまえが離れられなくなるくらい、ぎゅってしてやるから」
そのまま、強く、強く抱きしめる。
「…ありがと、啓にい…」
背中にまわされた腕のぬくもりを感じながら、啓介が囁いた。
「こわくなるくらい好きにさせた責任、ちゃんと、取ってやるよ──」
(2.「ばーか。冗談だっての」)