ずっと大すき、ダクロしゃま

ーー翌日ーー

「ジェーンお姉しゃん!ダクロしゃま!
私のお名まえはね、ココロっていうんだよ」

ダクロとジェーンのいる部屋に元気よく入るココロ。
二人はココロの元へ寄る。

「ココロちゃん…とっても素敵なお名前ですわ…良かったね」

「うん!ジェーンお姉しゃん、ダクロしゃま本当にありがとう!!」

「おれは何もして…」

「お外で待ってるー!!」

トタトタと走っていくココロ。
ジェーンとダクロも屋敷の外へ出る。

「…本当に行くのかってんだ?」

「うん!お父しゃんとお母しゃんの力が必要なヒトたちがいっぱいいるんだって!
ココロも一緒に旅するの」

「そうか…」

「寂しくなりますわね…お気をつけてね、ココロちゃん。
またいつでも帰っておいで」

「うん!またかえるー!うえてくれた木もみるー!」

「………。」

「あ!ダクロしゃま!これ、あげる!!

じゃーね」

「あぁ…またな…」

「行ってらっしゃいですわ」

元気よく両親の元へ行くココロ。
両親も深く頭を下げ、歩みを進める。
両親と共に歩みを進めるココロの背中を見えなくなるまで見守る二人。

「ダクロ様…ココロちゃんから何をもらったのですの?」

ココロからもらった紙を覗くジェーン。
そこには…

ーーーーー

ずっとだい好き、ダクロしゃま
ジェーンお姉しゃんもだい好き

木をうえてくれてありがとう

ーーーーー

ダクロとジェーンの似顔絵と共に不器用ながらに一生懸命に書かれた文字があった。

「ココロちゃん…っ…あの時描いていたのはこれだったのですわね」

「………。」

感動して涙を流すジェーンに俯いて表情が見えなくなるダクロ。
こうしてココロは無事に両親と出会い、新たな道を進み出した。

「…またいつでも帰って来いってんだ…ココロ」

fin...
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