―水の民の住処、ウタオル―

「デイタ君ー！どういうことー！！」

「…急にお呼び出してなんでしょうか、ツムジさん」

「この、私の！美しい水が！ぬるま湯になってるのよ！！」

そう言って手の平の上で水を出してデイタにぶっかける水の民の長、ツムジ。
八つ当たりされたデイタは確かにぬるま湯だと身を持って味わう。

「これがどいうことか分かるかしら？」

「暑いってことだよな」

「そうと分かっているのなら早く涼しくしなさいよ！」

無理な要望をされお手上げなデイタ。
彼はラグースと和解した後にウタオルでツムジが経営する何でも屋、カラムで働いている。
仕事の半数は、このようにツムジの無理難題なのである。