貴方に溺れて
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「待たせたな…ってどうしたんだ、ソレ」
私の方を見て目を丸くする阿近さんへ、
私は意気揚々とリボンのついた箱を差し出す。
『お誕生日おめでとうございます!これはお祝いのケーキです!』
「誕生日…ああ、すっかり忘れてた…」
仕事の忙しさに加えて自分の事に関心が薄い阿近さんは、やっぱり自分の誕生日の事は忘れていたみたいで、
驚いた顔とその後照れ臭そうに頬を掻く仕草がとても可愛くて思わず胸キュンする。
この調子のまま「このケーキは私が作った!」と言おうとしたのだけど、
私の手からケーキを受け取った阿近さんが不意にふっと笑いながら口を開いた。
「手作りは大変だっただろう?」
『…えっ!?』
「横、見てみろ」
どうしてまだ何も言ってないのに、手作りって分かったの!?
予想もしなかった事態に驚き、あたふたとする私の様子を面白そうに眺める阿近さんから横を見るように促されて、言う通りに首を動かす。
そこには電源の着いていないモニターが一台、壁に備え付けられている。
その真っ黒な画面には私の姿が鏡のように映っていたのだけど…すぐに違和感に気付き、思わず小さく悲鳴を上げてしまった。
顔に生クリームが着いてる…!!!
しかも頬にちょっとだけとかじゃなくて、額や鼻の頭と、広範囲に転々と着いている。
きっと帰宅後時間が無い中急いでトッピングをしている時に飛び散って、気付かずにそのまま…。
だから廊下ですれ違った人達皆、あんな反応をしていたのかと合点がいく。
阿近さんもきっと、お祝いのサプライズじゃなくて私の顔を見て驚いたに違いない。
ああ…何てこと…。
醜態を晒した事へのどうしようもない恥ずかしさと、
顔の生クリームをどうにかしたい焦りとでワタワタとしていると、
不意に顎を掴まれて上を向かされた。
阿近さんに見つめられ、
更に顔が熱くなるのを感じる。
『…あの、阿近さ…ひゃっ!?』
居た堪れなくなって声を掛けようとすると、額に口付けを落とされた。
鼻に、頬に、生クリームが着いていた部分を味わうように吸われる。
時折ぺろりと舐められる度に体には甘い刺激が走る。
それがとてもくすぐったくて、恥ずかしくって。
逃げ腰になっていた私の体を強く抱き寄せたかと思えば、次の瞬間には唇を奪われていた。
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