(2014/03/06)


 ぐさ、とその体にナイフを突き立てたとき、わたしはなんだか自分がお料理でもしているような気分になって、思わずふふっと笑ってしまった。実は人間って、牛さんとか豚さんとかと同じなのではないかしら? 流石に大人の男の人くらいの大きさのものを捌いたことはなかったけれど、要は内臓と、肉と、骨と、皮で出来ているのだから、わたしたち艦娘にとっては同じようなものだった。ぎし、と刃物を支える腕が軋み、じくじくと少しの力でナイフが容易に吸い込まれていって、手元の刃が少し血に漏れる。手に伝わる感触が物珍しくて、わたしは味わうようにゆっくりとナイフを差し入れた。以前、同じ感触を手にしたことを思い出す。あれはいつだったか、そう、ずっとむかしに、あの忌々しい海棲生物たちの腸を引き裂いていたときの。あのときと同じような感覚だった。
 わたしに刺された提督は、不思議なほどに静かだった。悲鳴を上げるわけでもなければ、抵抗して暴れる気配もない。ただ、ゆっくりと自分の心臓に異物が刺さっていく様を、じっと見ているだけだった。提督たら、わたしがいきなり彼の心臓を刺しなんてしたら、ひどく驚くか、ひどく怒るかのどちらかでしょうし、次に顔を真っ赤にして怒鳴るのでしょうね、というわたしの予想は残念ながら外れてしまった。あまりにも静かなものだから、ちゃんと刺さっているだろうかと少し心配になって提督を見上げると、こちらを見下ろす綺麗な夜の色をした目から、鮮烈な光がじわじわと失われていくところだった。わたしはほっと、安堵の溜息を吐く。

「提督、わたし疲れちゃった。もう戦えないわぁ」
「……そうか」
 そう短く呟いて、提督は静かに目を閉じた。

 幸せな鎮守府だった、と思う。少なくともわたしたち艦娘にとっては、居心地のいい環境、気の置けない仲間たち、そして何よりわたしたち艦娘のよき指揮官でありよき理解者でもある提督のいる、この鎮守府は楽園と言っても過言ではなかった。砲弾の音が鳴り止むことはなかったが、ここでなら、どんな戦場も戦い抜けると思っていた。
 提督は優しかった。わたしたち艦娘は、人の形を模してはいるが所詮は兵器の一種で、疎まれることも少なくない。まあ人間にしてみれば、生殖活動をしようと思って近付いた人間のちいさな娘が、実は鉄とボーキサイトとオイルでできてましただなんて、笑える冗談ではないのだろう。それならそれで、そっとしておいてくれればいいのに、我が国の現在の国力をもってすれば艦娘など必要ない、すべて雷撃処分にしてしまえなんて過激派もいると聞く。半ば人間より頑丈で、半ば人間より力の強いものだから、一般人どころか軍人ですらわたしたちを気味の悪い目で見ることがあった。アレは沈んだ後、恨みを吸って海棲生物になり人を襲うようになるのだ、なんて噂すら流れていて、まったく、そんな恨みを抱かせているのは一体誰だと思っているのかしら、とただただ呆れるばかりだった。
 そんなわたしたちに優しくない世界で、唯一提督だけがわたしたちに優しかった。他にもわたしたちに優しい人間はいたかもしれないけれど、提督ほど朗らかに、そして聡明に、わたしたちの気持ちを汲み、わたしたちに接した人間は他にいなかっただろう。
「これから一緒に戦う仲間だ。よろしく頼む」
 そう言って、ぽんぽんと頭を撫でた手の感触を、わたしは未だによく覚えている。
 大きくて、温かい手だった。鉄と水の冷たさしか知らないわたしたちが、初めて触れた人の温かさだった。
 わたし以外の子たちも順番に頭を撫でられていて、満潮は慣れない子供扱いに顔を真っ赤にしていたし、朝潮なんて赤面を隠すように俯きながら、提督、もう一度していただけないでしょうか、と消え入るような声で頼み込んでいた。わたしは……わたしはあのとき、どうしていただろうか。あら、かわいい人ね、と自分の動揺を誤魔化すように妙に大人ぶった態度を取っていたように思う。やっぱり、顔は真っ赤だったように思う。
 あの瞬間、この人の為なら頑張れる、と思ったのだ。この人に一生、ついていこう、と。
 
 けれど、鎮守府は変わってしまった。
 はっきりと覚えている、契機はわたしたちが海棲生物の親玉を殺したことだ。あの日、わたしたちは海棲生物の首を獲って凱旋した。提督は、指揮官として周りからまるで英雄のように扱われた。彼は人の上に立つ軍人のくせに実はひどくシャイだったから、人に褒められるたびこっそりとはにかんだ笑みを浮かべていた。それからしばらくしてからだ。出撃目的が敵の本拠地撃破から敵の残党狩りに変わり、提督が人が変わったようにわたしたちに厳しく接し始めたのは。あの日以来、わたしたちは勝利したにも関わらず、あの海棲生物の拠点に攻め込んでいた以上の戦果を求められるようになった。以前は負けてもいい、必ず生きて帰れと言ってくれていた提督は、敵を狩るまで帰ってくるなと声を荒らげるようになった。当然だ、わたしたちは艦娘なのだから。艦娘なのだから当然だが、あの瞬間、他ならない提督がそんな言葉を発したことが、わたしたちの心を深くえぐった。
 原因は何だったのか、わたしには未だにわからない。提督が海棲生物への勝利に味を占めてしまったのかも知れないし、英雄扱いに固執してしまったのかも知れない。そうでないのかも知れない。どちらにせよ、そんなことはわたしたちにとってはどうでもよかった。敵を狩り逃して厳しく叱責されたって、タンクに僅かばかりの燃料しか入れてもらえなくったって、整備不良で体の節々からぎしぎしと不吉な音が鳴っていたって、……たとえその為に自分が轟沈することになったって、何も問題はなかったのだ。わたしたちはただ、提督のために戦果を捧げるだけだった。あの優しかった、わたしたちの提督のために。
 誰も口には出さなかったが、その思いはみんな同じのはずだった。不安の影を笑顔の下に押し込めて、出撃する日々。終わりの見えないこの息苦しい日々は、提督の為に砲塔を振るいながら、海の底に沈むことの夢見る日々になっていた。この冷たい水の底を、人間はよく母親の胎内に例えるけれど、本当にきもちがいいものなのかしら。そう、まるで提督に抱かれるような。そうぼんやりと呟いた大井の、焦点を失ったような瞳は今でも忘れられない。翌日、彼女は海棲生物の残党との戦いであえなく轟沈した。帰投したわたしたちからその報告を聞いた提督は、涙一つ見せなかった。次の日に、榛名と翔鶴が轟沈したときも、それは同じだった。

 わたしは疲れたのだ、何もかもに。わたしの艦体はともかく、わたしの精神はこんな状況を我慢できるほど、頑強にはできていなかった。
 ぽた、ぽた、と血が執務室の床を濡らす。床には、駆逐艦みんなで描いた絵が無造作に広がっていた。ずっとむかしは、ここで笑いながらみんなで落書きをしたものだった。提督が笑って、それは熊かと聞いてきたので、失礼ね、これは猫ですよ提督、とみんなで怒ったものだった。提督と、みんなで。白いクレヨンの上に、血が玉を作って落ちる。
「……それが、お前の選択なら」
 はっと顔を上げると、提督が苦しげに声を絞り出すところだった。ひゅっと喉が掠れたような呼吸音が聞こえる。何をするでもなくその様子を眺めていると、提督の手がそっとわたしの頭に乗せられた。ぽん、ぽん、と軽く撫でられる。その手は今まさに命が失われようとしている人間のものとは思えないほど、あたたかだった。
「お前の好きに生きるといい。荒潮」
 それだけ言って、提督は再び目を閉じた。今度はその目は閉じられたまま、もう二度と開くことはなかった。わたしの頭から、提督の手が滑り落ちた。
 今でも思う。もしわたしたちがあのとき、海棲生物の親玉を殺していなかったら。この戦争に、負けていたら。そうしたらわたしたちは、幸せな鎮守府のままでいられたのだろうか。
 答えを永遠に失ったまま、わたしはナイフを引き抜いた。



「荒潮」
 まだ生温かい血に濡れながらぼんやりと執務室の真ん中に立っていると、背後から冷えた声が響いた。わたしは何も考えずに、ゆっくりと振り返る。
「……あら、不知火」
 そこには厳しい顔をした不知火が立っていた。手に大量の資料を持っているところを見ると、提督に先の出撃結果の報告をしに来たのだろう。この状況を見てぴくりとも眉を動かさないのは、流石といったところだ。これが他の艦娘だったら、きっとゆっくりお話もできなかったに違いない。
 表情を変えない彼女は、その内心でこの状況を怒っているのだろうか? 彼女の左手の薬指には白手袋の下に鈍く銀の指輪が光っているはずで、そしてそれは今私の足元に倒れているひとと同じもののはずだった。不知火とケッコンすることにしたんだ、と例のはにかんだ表情で言われたときには、多少なりとも嫉妬したものだ。
「遅かったわね、不知火」
「ええ、本当にね」
 本当に不知火は取り乱す様子もないまま、すたすたと執務室内に歩を進めた。こちらに歩み寄る途中でがちゃん、と執務室の扉を締めてしっかり鍵を掛けていたので、もしかしたらわたしはこの場で不知火に殺されるのかもしれない。それでもよかった。むしろ、不知火にはその権利がある。
 そう覚悟をしたものの、不知火はわたしにその砲口を向けようとはせず、近付き、しゃがんで、そしてそっと提督の体に触れた。その体をじっと見て、そこでようやく消え入るような声で、彼、死んでいるんですか、と一言囁いた。そうよ、あなたの大切な提督は今死んでいるのよ、と言いかけてやめる。わたしの大切な提督も、今死んでいるのだ。
 不知火は立ち上がると、少し何かを考えこんだ後、わたしにぽつりと呟いた。
「手伝いましょうか」
 手伝うって、何を? 最初に考えたのは、提督をころすことについてだった。『司令を殺すのを、手伝いましょうか』。でも明らかに提督は息をしていなかったし、まさに死んでいることを今確認したところだ。それをわからないほど彼女は愚鈍でもないはずだった。気でも狂ったのかと思って見てみれば、不知火の瞳は理知的な光を失っていなくて、わたしは首を傾げるしかなかった。
「ごめんなさい、言っていることがよくわからないわ?」
「死体を隠すのを、手伝いましょうかと言ったのです。海にでも捨ててしまえば見つかる可能性は限りなく低くなりますし、その返り血塗れの格好を目撃されない限りあなたに疑いなど及ばないでしょう。なんだったら、今から遠征にでも行って、捨てて来てもいい。司令は敵の襲撃を受けて亡くなった、と」
 不知火は、彼女にしてはやけに饒舌だった。わたしがそっと不知火の左手を握ると、手袋の上からケッコン指輪のでこぼこを触ることができた。その白い手袋には、血の一滴も付着していない。どこまで本気かわかりかねて、わたしは不知火の顔をじっと見た。たゆたう水のような瞳の奥底は、読み取ることができない。
「どぉしてそんなこと言うの? わたしは提督をころしたのよ?」
「知っています」
 不知火が事も無げに言う。話が微妙に噛み合わない。
「……お心遣いは嬉しいけれど、遠慮しておこうかしらぁ。わたし、逃げるつもりないんですもの」
「……そう」
 ぎゅっと目を閉じた、その面影にあの人の顔が一瞬ちらついて、わたしは何故だかひどく動揺してしまった。「あの、不知火、」と呼びかけた言葉を飲み込む。眉間に刻まれた皺が、近寄ってくれるなと雄弁に語っていた。
「では、荒潮。あなたを上官殺害の疑いで拘束します」
 次にそう言って目を開け、私の手に錠を掛けた不知火は、いつも通りの冷静すぎる不知火だった。
「抵抗すれば殺害も辞さないので、そのつもりで」



「朝潮の雷撃処分が決まりました」
「……うそ」
 わたしがその嫌な報せを聞いたのは、昏い独房の中でだった。陽の光が差さないのと、体内時計を内蔵していないのとで、拘束されてから何日経ったのかはわからなかった。ただ、ひどく退屈で、素数を数えるのにも飽き、体を這う鼠を捕まえてもあんまり美味しくなく、次はぴちゃん、ぴちゃんとどこかから漏れる水音でも数えようかというところだった。あいにくと、愉快な冗談を聞けるほど陽気な気分じゃあないの。そう言ってやろうと体を起こしたところで、報せを持ってきた張本人は至極真面目な声で告げた。
「処分時刻は明朝。処分を担当するのは、私、不知火です」
 暗闇で姿は見えず、そのひんやりとした声だけが聞こえる。私は寝床から起き上がり、たどたどしい足取りで声の元を探った。程なく壁に行き当たり、わたしは顔の装甲に傷がつきそうな勢いでぶつかってしまう。
「何か伝えおくことはありますか」
「それって、わたしが提督を殺したからなの?」
 彼女は艦隊の中でも人一倍がんばりやであったし、幾つもの戦闘をくぐり抜けてきた彼女が敵のいない今の状況で航行不能になるまで被弾するとは考えにくかった。だから朝潮が処分される謂れはないはずだったし、もしその原因が提督の死亡にあるとしても、下手人であるわたしを差し置いて朝潮が先に処分されるなんて考えにくいことだった。
 そんなわたしの疑問を、不知火は遠回りに肯定する。
「風が吹けば桶屋が儲かる、という言葉を知っていますか」
「提督が死ねば、朝潮が殺されるのかしら?」
「……まあ、桶屋よりプロセスは短いですが」
 がら、と壁に当たった方向から扉が開く音が聞こえ、続いてばさばさばさと近くに書類が投げ出される音が聞こえる。
「こちら、司令が上に提出していた資料です」
「……ごめんなさい。暗くてよく見えないわ」
「……そうでした。失礼しました、不知火としたことが」
 ざっ、ざっ、と紙やすりが擦れるような音の後、不意に火が灯った。不知火がマッチを灯したのだ。久しぶりの目を刺すような光に、思わずわたしは顔を顰める。不知火もそれに気付いたのか、直接わたしの目に光が入らないようそっと手で火を覆うように隠した。その左手には相変わらず白手袋がされていて、左指には不自然なでこぼこができている。
 読んでみて下さい、と促されるままに、わたしは床に散らばった文書の一枚を手に取った。そこには堅苦しい文章が礼儀正しく並んでいた。文字を読むのは正直苦手だったが、不知火が黙って待っているようだったので、最初の一文だけをそっと指でなぞり、四苦八苦の末なんとか解読に成功する。
「『コノ文書ハ……艦娘ノ大規模処分計画ニ……異議ヲ……申シ立テルモノデアル………詳細ハ……下記ノ戦果ヲ……参照サレタシ』……」
「司令は、軍縮反対派だったようですね。……まあ、反対派の数は少なかったようですが」
 軍のほとんどの者達は、海棲生物を一掃して用済みになった私たちの、処分を支持していたようです、と不知火の言葉が続く。「今回の件で、それならば朝潮型から、と。貴女はまだ軍法会議がありますので」。それで、わたしはすべての納得がいってしまった。つまり、提督が異常に戦果に固執したのは、すべてこの為だったのだ。
「……そう。何も知らなかったのね、わたしたち」
 提督のことを何も知らないまま、提督のことをころしてしまった。その事実を知って、けれど不思議と後悔はなかった。わたしのしたことは、たとえ正しくなかったとしても、必要なことではあったのだ、と思う。疲弊しきっていたわたしたちには、終わりが必要だったのだ。
 それがたとえ、わたしの勝手な言い分だったとしても。
「……朝潮に、ごめんなさいって、伝えておいて」
「わかりました。……ただ」
 去り際に灯りを消す瞬間、顔を伏せた不知火の影が、独房の壁に揺れた。
「彼女は貴女を、恨んでなどいませんでしたよ。我々の中で誰も、貴女を悪く言う者はいません」
 それは、不知火の精一杯の思いやりだったのかもしれない。この冷えた独房の中で、それはひどくあたたかな感情を持って、わたしの足元を照らした。
 誰も、って。不知火、あなたもなのかしら。ふと頭に浮かんだ疑問符は、闇に溶けて消えた。

 気が付くと眠っていたようで、わたしはぼんやりとした意識の中、どぉん、と遠くで雷鳴のような音が響いたのを聞いた。すっと一筋、水滴が頬を伝ったような気がした。



 快晴だった。
 きらきらと輝く太陽を擁した青い空が海の向こう側まで延々と続いていたし、足元には静かに凪いだ海が広がっていた。潮の匂いが鼻をくすぐる。船から海へとせり出した板の上で、わたしはめいっぱい伸びをした。一面が青く染まった景色の中、不知火が甲板から砲口をこちらに向けて立っているのが見える。彼女の方に向き直ると、足首を拘束する鎖がじゃら、と鈍い音を立てた。
 わたしは今日、雷撃処分されるのだ。
「ねえ、不知火! 二つ聞きたいことがあるのよ!」
 そんなに大きな声を出さなくとも聞こえていますよ、と不知火に呆れるように言われたが、わたしは構わず続ける。だってこんなに広い場所で、こんな風に両手を広げられるのなんて久しぶりだ。新鮮な空気を、めいっぱい胸に吸い込む。
「あの人は、怒っているかしら!」
「いいえ。あの人は最期に、好きに生きろといいました」
 だからあの人は、怒ってなんていませんよ。私が断言します。と向こう側にいる不知火は笑う。彼女の笑顔を見るのは、ひどく久しぶりな気がした。以前に彼女の笑みを見たのはいつだっただろう。記憶をたどって、思い出す。提督がまだ生きていた頃、執務室にいたときの彼女を。
「でも、わたしこれから死んじゃうわ」
「死は生にはつきものです。気にすることはありません」
 不知火の笑みが、ふと淋しげなものに変わる。自分は提督の死をすごく気にしているくせに、と言おうとして、やめた。合図を待たずに、全身を蜂の巣にされてしまいそうだ。
「……それじゃあ、あなたは怒っているのかしら」
 その問いに、返る言葉はなかった。代わりに、不知火はぴっと片腕を立ててみせた。
 きれいな敬礼だ。きっと、提督仕込みの。
「不知火は、貴女には感謝しているのですよ」
 返す手で、がしゃ、と彼女は手にした砲を構える。けれどわたしは提督をころしたのだ、憎まれこそすれ、感謝される謂れがない。首を傾げていると、不知火はどこか遠くを見つめて、微笑んだ。
「不知火では、あの人と心中しかしてあげられなかったでしょうから」

 次の瞬間、どん、と鈍い雷鳴が天を貫き、一瞬の後、高い高い水飛沫が上がった。
「……また会いましょう。荒潮」
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