親愛なるオクタビオへ

俺は今日、父親になったぜ。
俺と同じ、茶色い髪の毛をした女の子だ。
赤ん坊と彼女の顔を見たら、自然と涙が出てきた。
こんな俺がいい父親になれるかどうか分からないけど、努力するよ。
退屈なカウンセリングにも毎週通ってる。
効果のほどは、正直よく分からない。
でも、俺はあのとき一度死んだんだからな。
そう思えば、大抵のことは取るに足りないことさ。
あんたには本当に感謝してる。
あの海辺であんたと話したことは、俺の一生の宝物だ。
彼女にも話していない。
ただ、あんたが俺を殺して、また生まれさせたって言った。
たぶん誰にも話すことはないだろう。

あんたに手紙を書くのは最後にするよ。
ミラージュやジブラルタルにも、よろしく言っておいてくれ。
いつでもあんたらを応援してるぜ。

ビリーより