第1話
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息を切らしてバス停に到着した時には、バスは既に走り出していた。
後ろ姿を忌々しく見送って、バス停のベンチに腰を下ろす。
簡素な屋根のついた停留所には誰もいない。
乗用車の行きすぎる音と、時折聞こえるカラスの鳴き声以外は静かなものだ。
乱れた息を整えながら、私はカバンからタブレットを引っ張り出した。
少しでも暇があると私は絵を描いている。
あくまでも趣味だ。
液晶画面にペンを走らせる。
細面、短髪、長いもみあげ。
大好きなルパン三世の出来上がりだ。
調子に乗って次元も描こうかと思っていると、バタバタと駆けてくる足音がした。
何気なく視線をやると、サングラスをかけ、黒いスーツに身を包んだ2人組がバス停の周辺を見回している。
怖っ……!
そんな恰好、『逃走中』か『メン・イン・ブラック』でしか見たことがない。
絶対目を合わせちゃダメなやつだ。
私はあわてて手もとのタブレットに視線を戻した。
「見失った!」
「まだ近くにいるはずだ。探せ!」
彼らの声が聞こえる。
その台詞を現実で聞いたのは生まれて初めてだよ……
遠ざかっていく足音を聞きながらそう思った。
後ろ姿を忌々しく見送って、バス停のベンチに腰を下ろす。
簡素な屋根のついた停留所には誰もいない。
乗用車の行きすぎる音と、時折聞こえるカラスの鳴き声以外は静かなものだ。
乱れた息を整えながら、私はカバンからタブレットを引っ張り出した。
少しでも暇があると私は絵を描いている。
あくまでも趣味だ。
液晶画面にペンを走らせる。
細面、短髪、長いもみあげ。
大好きなルパン三世の出来上がりだ。
調子に乗って次元も描こうかと思っていると、バタバタと駆けてくる足音がした。
何気なく視線をやると、サングラスをかけ、黒いスーツに身を包んだ2人組がバス停の周辺を見回している。
怖っ……!
そんな恰好、『逃走中』か『メン・イン・ブラック』でしか見たことがない。
絶対目を合わせちゃダメなやつだ。
私はあわてて手もとのタブレットに視線を戻した。
「見失った!」
「まだ近くにいるはずだ。探せ!」
彼らの声が聞こえる。
その台詞を現実で聞いたのは生まれて初めてだよ……
遠ざかっていく足音を聞きながらそう思った。
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