7th anniversary

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「今日のあなたもとても可愛らしいな、アンヌさん。さすが俺の妻だ。」
「ぎ、ギルバートさん…あの…。」
「どうです?これからお茶でも。…勿論、ふたりっきりで…。」
「ええと…。」
「迷惑だとよ。火傷したくなきゃとっとと消え失せな。」
「あなたには聞いていないんですがね。身の程を弁えてはいかがですか。…ああ、失敬。野良犬がそのような品性を持ち合わせているはずがありませんでしたね。」
「ああそうだ、野良犬だからな。ついでにてめぇの喉元食いちぎられても文句は言えねぇぞ。」
「…ほう。あんたにそれができるのか?」
「試してみるか?」
「ふたりとも落ち着いて、喧嘩はよくないわ!……はぁ、顔を合わせるとふたりとも耳を貸してくれないんだもの…困ったわ。」

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7日目はグルアンギルです。やはりトリはこのサイトの看板でもある彼らで!ギルバート様が乱入してきてしまったのは私にも予想外でした(笑)
アンヌがギル様を苦手としてるのは、勿論強引な求婚のせいもあるんですが、それ以上に彼の冷徹な部分に気づいているからなんですね。上辺だけの甘い言葉を不気味に感じている。
一方、グルートは危険を省みず、屋敷から連れ出してくれた相手で、困った時も傍にいて助けてくれるアンヌにとっては恩人でヒーローのような存在。心から信頼できる相手なんですな。ただ、もう少し彼のことも知りたい、彼に尽くしたいと思っているけれど、グルートは人前で弱音を見せないタイプなので、そこは少し歯痒く思っているところ。
その心の隙間を利用して、ギル様はアンヌを奪おうとしてくるので更に始末が悪いというこの(誉め言葉)

2020.05.08
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