ボクだけの彼女

image~♪


赤いバラの花束をもっているギルバート


image……。


――が、何かが飛来し、ギルバートの持っていた花束が散る


image…おや?誰かと思えば…ふっ、坊やじゃあありませんか。

imageバカにするな……。ボクは子供じゃない。

imageこれは失敬。お気に障ったのなら謝りましょう。しかし、虫の居所が悪いからといって、他人のプレゼントを台無しにするのはいかがなものかと。

image……オマエ、それ、アンヌに渡そうとしてた。……許さない…許さない…!

image嫉妬ですか。まあ、無理もない。私はアンヌさんの婚約者。加えて地位も財もある。“亡国の王”には太刀打ちできないでしょうからね。

image…ッ…!バカにするな!オマエなんかに…アンヌは渡さない…!

imageははっ、怖い顔だ。そんな顔をしていては女性は逃げてしまいますよ、国王様?

imageバカにするなって……言っただろ!


imageジェト!

image…!、アンヌ…。

imageこれはこれは。今日もお可愛らしいですね、アンヌさん。

imageギルバートさん、ジェトをからかうような真似は止めて!

imageこの程度のユーモアを受け流せないようでは、あまりにもつまらない男だとは思いませんか?

image彼はあなたと違ってとても繊細なの。変なことを吹き込まないでください。

image年下だからと愛着があるのはわかるが、あなたは少し彼に構いすぎるところがある。その優しさも魅力的ではあるのですが。

image…ギルバートさん、反省していないでしょう。


ぐいっ


image……?、どうしたの。ジェト?

image…ボク、コイツ……嫌い。…行こ。

imageえ、え?


アンヌ、ジェトと共にワープする


image子供だな。――だが、さすが元、王というべきか。己が欲望への執着心の強さは少々、厄介だな。



×××


image………。

image顔色が悪いわ、大丈夫?

image……うん。


アンヌの手を握ったまま離さないジェト


imageギルバートさんに何を言われたかは知らないけれど――気にすることないわ。

image……うん。

imageジェトはジェトだもの、ね?

imageやっぱり。

imageん?

imageアンヌは優しくて…かわいい……。

imageや、やだジェトったら、そんな風に言われると、照れちゃうわ。

image……力づくでも……ボクが……。

imageジェト?

imageううん、……何でもない…。もう少し…手…繋いでていい?

imageええ、勿論よ。

image………。
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