日々のつぶやき
盤戸戦から抽選会
2023/02/12 19:19原作読み返し日記
キックオフ、パント、フィールドゴールキック。トライフォーポイント。
アメフトにおけるキックというのは高い職人技が求められます。
その割にキッカーというのは地味にしか扱われません。これは現実でもそうです。キックチームは縁の下の力持ち。盤戸の部員もそう言っています。
ところが赤羽はそのキックチームの名を全国に轟かせてみせると言っています(159)。
盤戸戦はどうなるのでしょうか。
去年の盤戸は東京で唯一、王城から得点したチームだそうです。コータローがキックを2本決めて。
ということはタッチダウンは無理でもフィールドゴール圏内までは陣地を進めることができたということです。
コータローのキックは(そのように意識的に描かれていますから当然なのですが)綺麗ですね。誰かとは違うとヒル魔も笑っています(152)。
ただ綺麗だからこその弱点もある。
落下点を教えてるようなもんじゃねえかとのちにヒル魔は言っています(164)。
そのヒル魔は映像を見ながら赤羽を「めんどくせえ野郎だな〜」と評しています。
リードブロッカーでしかもパワーだけですら強い。何でもできる。
ポジションはアメフトにおける「何でも屋」タイトエンド。
試合前からヒル魔には瀧のことが頭にあったでしょうね。
それでも何らかのアクションを瀧に対して起こしていないように見えます。
試合中の成長はセナの、そしてデビルバッツの得意技。
そんな変化を瀧に対しても待っていたのでしょうか。
154話ではムサシの練習風景が描かれています。フーッと息を吐くムサシ。
良い顔をしていますねえ。
「網乃に勝ったくらいで」と言い放ったあの時とはもう違いますね。
ムサシ自身のために、ヒル魔のために。そして泥門デビルバッツのために。
そんな変化を心から嬉しいと思います。
そして人気投票(155)。
なんと主人公のセナを差し置いてヒル魔が1位です。
「当然!」と笑っているような不敵な笑顔。
いい顔ですねつくづく。
この回では選手入場が描かれます。正体をもう隠さないことに決めたセナを筆頭に、一人ずつ。
ヒル魔のコマが大きいのは読者サービスなんでしょうか(笑)。
私はシーズン中はできるだけフィールドに足を運んで、試合観戦をすることにしています。
オンサイドキックは何度か見ました。
普通これは競り負けているチームが起死回生のために取る戦法です。ところが盤戸はそのオンサイドキックを初手から連発。
最初のコータローのキックはフィールドのほぼ真ん中へんから蹴っているように見えます(156)。
ということは約50ヤード。
フィールドゴールというのは35ヤードくらいまでならほぼ確実に決まるそうです。このキックをコータローは決めていますから、熊袋記者の言うように「飛距離はない」(155)と評してしまうのは少し気の毒な気もします。
盤戸はオンサイドキックの連続でゴールラインまでわずか7ヤードに迫り、そこでまたFGを選択するのですがここにちょっとヒル魔の油断があったかもしれないと思います(157)。
エンドゾーン7ヤード手前。ここまで来れば普通どんなチームでもタッチダウン狙いのプレーを選択します。ランまたはパスで。
盤戸のFGポジションはフェイクでしかもそれをヒル魔は見抜いたのですが、それでも間に合わなかった。赤羽のタッチダウンを許してしまいましたから。
でもヒル魔は自分の尻を自分で拭いましたね。このあと赤羽の動きを一瞬でも止めてボールを泥門のものにしていますから(158)。
そして何より!!
激しい赤羽のプレッシャーをものともしなかった男がいます。
我らがムサシ。
他でもない泥門デビルバッツ11番、ムサシです。
きッッちりトライフォーポイントを決めましたね。
そして赤羽への一言。
「ん」
「何かしたか 今」
イイですねえ!!
めっちゃムカついてた顔ですねこれ。
たまらない顔ですねこれ。
そしてヒル魔の高笑い。
とんでもなく素晴らしいムサヒルですね!!!!
赤羽を中心とする盤戸の攻撃と守備。
泥門は攻めあぐねているようです。
そこへセナのある申し出(161)。
ここ、セナはヒル魔に申し出たんですが次のコマでヒル魔は栗田と顔を見合わせてるんですね。
このコマも、ほんとうにイイですねえ……。
栗田とヒル魔のコンビが私は本当に好きなんです。
ムサシ不在の間、デビルバッツを守っていたふたり。
きっとふたりで支えあっていたんだろうなと思うといじらしくていじらしくて。
当たり前のことながら栗田にないものをヒル魔は持っていますし、ヒル魔にないものを栗田も持っている。
お互いに足りないものを補いあって、支えあって、時には相手に救われたりしながらチームを守っていたんだろうなと思います。
このコマにはそんな栗田とヒル魔の関係性が垣間見えている。
何気ないけれど良いコマだなと思います。
盤戸のキックの達人としてコータローは描かれていますが、そのコータローでも失敗することはある。
前半でコータローが外した50ヤードのキックを、ムサシはここでもきっちり決めています。
そして瀧への言葉(164)。
闘い方一つで トッププレイヤー共に肉薄していく男を
「何年も」
「何年も側で見てきた」
……告白……?
ムサシのような男からこういう言葉が出るとそれは盤石の重みを持つようですね。
どんな思いで「見てきた」のでしょう。
ムサヒルですね。
これ以上ないくらい良いムサヒルですね。
泥門対盤戸。
例を見ないほど激しいキックゲームになった試合。
この試合を制したのは泥門デビルバッツ。
連載を読んでいて胸を撫で下ろした記憶があります。
この試合の後、ヒル魔はムサシをモヒカンにさせています。
責任を取るという気持ちはもちろんあったのでしょうが、本気で嫌ならムサシは拒んだと思うんですよね。
それでもヒル魔の言葉に従ったというのは、やはりどこかヒル魔に対しては「弱い」からなんじゃないか。
そう思うとついにやにやしてしまいます。
ムサシはモヒカンにしてますます威圧的になりましたが、そのムサシの渋さと対照的なヒル魔が拝めるのが抽選会(168)。
いつもの黒ずくめから一転、純白ですもんね。
やっぱりこれは験担ぎなんだろうなと思います。白星、勝ち星。
そしてこの抽選会では久しぶりに阿含が登場しますね。
ワッルイですね阿含。ワルさ爆発してますね。瞳孔開いてますね。
ここでだから言えますが私は阿含の初登場時「何だこの小悪党みたいなキャラは」と思ったのでした……。
その後あの江ノ島のエピソードで大変分かりやすい悪役だなとは思ったものの、どうしても「小悪党」のイメージが抜けず。
でもこの抽選会の場面を読んで、これは一筋縄では行かないなと感じました。
セナは、ヒル魔は、デビルバッツはどう戦うんでしょうか。
次巻も楽しみです。
それでは今日はこのへんで。
小悪党だと思っててごめんね……阿含……。
アメフトにおけるキックというのは高い職人技が求められます。
その割にキッカーというのは地味にしか扱われません。これは現実でもそうです。キックチームは縁の下の力持ち。盤戸の部員もそう言っています。
ところが赤羽はそのキックチームの名を全国に轟かせてみせると言っています(159)。
盤戸戦はどうなるのでしょうか。
去年の盤戸は東京で唯一、王城から得点したチームだそうです。コータローがキックを2本決めて。
ということはタッチダウンは無理でもフィールドゴール圏内までは陣地を進めることができたということです。
コータローのキックは(そのように意識的に描かれていますから当然なのですが)綺麗ですね。誰かとは違うとヒル魔も笑っています(152)。
ただ綺麗だからこその弱点もある。
落下点を教えてるようなもんじゃねえかとのちにヒル魔は言っています(164)。
そのヒル魔は映像を見ながら赤羽を「めんどくせえ野郎だな〜」と評しています。
リードブロッカーでしかもパワーだけですら強い。何でもできる。
ポジションはアメフトにおける「何でも屋」タイトエンド。
試合前からヒル魔には瀧のことが頭にあったでしょうね。
それでも何らかのアクションを瀧に対して起こしていないように見えます。
試合中の成長はセナの、そしてデビルバッツの得意技。
そんな変化を瀧に対しても待っていたのでしょうか。
154話ではムサシの練習風景が描かれています。フーッと息を吐くムサシ。
良い顔をしていますねえ。
「網乃に勝ったくらいで」と言い放ったあの時とはもう違いますね。
ムサシ自身のために、ヒル魔のために。そして泥門デビルバッツのために。
そんな変化を心から嬉しいと思います。
そして人気投票(155)。
なんと主人公のセナを差し置いてヒル魔が1位です。
「当然!」と笑っているような不敵な笑顔。
いい顔ですねつくづく。
この回では選手入場が描かれます。正体をもう隠さないことに決めたセナを筆頭に、一人ずつ。
ヒル魔のコマが大きいのは読者サービスなんでしょうか(笑)。
私はシーズン中はできるだけフィールドに足を運んで、試合観戦をすることにしています。
オンサイドキックは何度か見ました。
普通これは競り負けているチームが起死回生のために取る戦法です。ところが盤戸はそのオンサイドキックを初手から連発。
最初のコータローのキックはフィールドのほぼ真ん中へんから蹴っているように見えます(156)。
ということは約50ヤード。
フィールドゴールというのは35ヤードくらいまでならほぼ確実に決まるそうです。このキックをコータローは決めていますから、熊袋記者の言うように「飛距離はない」(155)と評してしまうのは少し気の毒な気もします。
盤戸はオンサイドキックの連続でゴールラインまでわずか7ヤードに迫り、そこでまたFGを選択するのですがここにちょっとヒル魔の油断があったかもしれないと思います(157)。
エンドゾーン7ヤード手前。ここまで来れば普通どんなチームでもタッチダウン狙いのプレーを選択します。ランまたはパスで。
盤戸のFGポジションはフェイクでしかもそれをヒル魔は見抜いたのですが、それでも間に合わなかった。赤羽のタッチダウンを許してしまいましたから。
でもヒル魔は自分の尻を自分で拭いましたね。このあと赤羽の動きを一瞬でも止めてボールを泥門のものにしていますから(158)。
そして何より!!
激しい赤羽のプレッシャーをものともしなかった男がいます。
我らがムサシ。
他でもない泥門デビルバッツ11番、ムサシです。
きッッちりトライフォーポイントを決めましたね。
そして赤羽への一言。
「ん」
「何かしたか 今」
イイですねえ!!
めっちゃムカついてた顔ですねこれ。
たまらない顔ですねこれ。
そしてヒル魔の高笑い。
とんでもなく素晴らしいムサヒルですね!!!!
赤羽を中心とする盤戸の攻撃と守備。
泥門は攻めあぐねているようです。
そこへセナのある申し出(161)。
ここ、セナはヒル魔に申し出たんですが次のコマでヒル魔は栗田と顔を見合わせてるんですね。
このコマも、ほんとうにイイですねえ……。
栗田とヒル魔のコンビが私は本当に好きなんです。
ムサシ不在の間、デビルバッツを守っていたふたり。
きっとふたりで支えあっていたんだろうなと思うといじらしくていじらしくて。
当たり前のことながら栗田にないものをヒル魔は持っていますし、ヒル魔にないものを栗田も持っている。
お互いに足りないものを補いあって、支えあって、時には相手に救われたりしながらチームを守っていたんだろうなと思います。
このコマにはそんな栗田とヒル魔の関係性が垣間見えている。
何気ないけれど良いコマだなと思います。
盤戸のキックの達人としてコータローは描かれていますが、そのコータローでも失敗することはある。
前半でコータローが外した50ヤードのキックを、ムサシはここでもきっちり決めています。
そして瀧への言葉(164)。
闘い方一つで トッププレイヤー共に肉薄していく男を
「何年も」
「何年も側で見てきた」
……告白……?
ムサシのような男からこういう言葉が出るとそれは盤石の重みを持つようですね。
どんな思いで「見てきた」のでしょう。
ムサヒルですね。
これ以上ないくらい良いムサヒルですね。
泥門対盤戸。
例を見ないほど激しいキックゲームになった試合。
この試合を制したのは泥門デビルバッツ。
連載を読んでいて胸を撫で下ろした記憶があります。
この試合の後、ヒル魔はムサシをモヒカンにさせています。
責任を取るという気持ちはもちろんあったのでしょうが、本気で嫌ならムサシは拒んだと思うんですよね。
それでもヒル魔の言葉に従ったというのは、やはりどこかヒル魔に対しては「弱い」からなんじゃないか。
そう思うとついにやにやしてしまいます。
ムサシはモヒカンにしてますます威圧的になりましたが、そのムサシの渋さと対照的なヒル魔が拝めるのが抽選会(168)。
いつもの黒ずくめから一転、純白ですもんね。
やっぱりこれは験担ぎなんだろうなと思います。白星、勝ち星。
そしてこの抽選会では久しぶりに阿含が登場しますね。
ワッルイですね阿含。ワルさ爆発してますね。瞳孔開いてますね。
ここでだから言えますが私は阿含の初登場時「何だこの小悪党みたいなキャラは」と思ったのでした……。
その後あの江ノ島のエピソードで大変分かりやすい悪役だなとは思ったものの、どうしても「小悪党」のイメージが抜けず。
でもこの抽選会の場面を読んで、これは一筋縄では行かないなと感じました。
セナは、ヒル魔は、デビルバッツはどう戦うんでしょうか。
次巻も楽しみです。
それでは今日はこのへんで。
小悪党だと思っててごめんね……阿含……。