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近藤
トシ、まだ仕事をしていたのか
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土方ああ
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近藤
冬の真夜中にそんな薄着じゃ風邪を引く。
綿入れを持ってきたから着てくれ -
土方
あ、それは近藤さんのじゃ……
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近藤
いいんだ、いいんだ。
それより少し休憩にしないか？熱い茶を入れて来たぞ
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土方
おい近藤さん、そんな小姓みてぇなこと……
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近藤
ん？俺が入れた茶が一番旨いと言ってくれたのは、トシじゃないか
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土方
ったく、あんたって人は
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近藤
ははは。
ほら、茶が冷めてしまう -
土方
すまねぇな……
……あっ、そうだ！ -
近藤
どうしたトシ？
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土方
丁度いい、あんたに見てもらいてぇもんがあるんだ
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近藤
む？
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土方
これ……昨日、一晩中考え抜いた案なんだが
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近藤
う、うむ………ふむ……
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土方
どうだろう、近藤さん
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近藤
……素晴らしい案だ
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土方
本当か？
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近藤
まったくトシの考えには、
いつも感服してしまうなぁ
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土方
やめてくれ、誉めすぎだ
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近藤
いやいや、本心だよ
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土方
そんじゃあ、この線で進めるが、いいよな？近藤さん
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近藤
ああ、もちろんだ
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土方
よしっ、こうしちゃいらんねぇ！
今夜中には仕上げちまうよ
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近藤
……トシ
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土方
そんで明日にはこいつを、
あんたが"黒谷"へ持ってくんだ -
近藤
よろしく頼む……
……茶は、ここに置いておくから、な
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土方
ああ、すまねぇ、後でぜってぇ飲むから
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近藤
………
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土方
ええっと、早速こっちも清書して……
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近藤
………トシっ！
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土方
うわっ！こ、近藤さん！？
なに、後ろから抱きついてっ -
近藤
す、すまんっ！
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土方
これじゃ、筆が動かせねぇって
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近藤
少し……だけ
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土方
ど、どうしたんだよ…
いきなり -
近藤
俺は、本当に馬鹿な男だ
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土方
なに……
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近藤
お前を忙しくさせているのは俺なのに……その……ずっと仕事にお前を捕られているようで……
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近藤
一瞬、嫉妬してしまった。
本当にすまない -
土方
……ったく、馬鹿正直すぎんだよ、あんたは
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近藤
う……
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土方
ま、そういうとこに惚れてんだけどよ
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近藤
と、トシ……
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土方
そういやぁ、こうやって
二人きりになんのも、久し振りだったな
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近藤
……えっ
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土方
近藤さん……
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近藤
……っ！
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土方
……このまま……
抱いてくれ……
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近藤
い、いやっ、しかし……
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土方
いいんだ、仕事は明日の朝やりゃあいい。
今宵は"こっち"を…優先する……
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近藤
トシ……っ！！
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土方
はやく……あんたの身体で……
温めてくれ…………あっ
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