うちの子語り

創作関連の呟きです。
うちの子の妄想ネタをただ投下していく…。
作品にするには足りない、けど自分が面白い感じ。

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  • ふと思い出した。

    20231003(火)17:32
    華倉さんは動物に好かれやすい。
    そんなふわっとした設定があるんですが。
    その設定使ったネタで…

    ・明らかに異世界から来たであろう迷子になってるらしい白銀の毛並みを持つケルベロス
    ・そのケルベロスに何故か執着して自身も様々な異世界を転々としながら延々ケルベロスを追い掛けて来る尾っぽが9本ある猫又

    に巻き込まれる話、を、ぼんやり考えてみたことがあるんですが……
    今思い直さなくてもやっぱり欲張り過ぎですねこれ。
    収拾どころかキッカケすら掴めなくなってる()

    外回りから帰宅した華倉さんの後を付いて総本山まで来たケルベロス。
    明らかに困ってる感じ。此処は何処でしょうか? 的な。
    人語は分からないらしい。
    振る舞いはほぼ犬だけど、体躯はデカいし顔付きなんかはどちらかと言うと狼。

    恐らく華倉さんの纏う“気”が心地良く、同時にこの人に付いてけばひとりでいるより安心って考えたのだと思われる。
    華倉さんも『何か付いて来てる』と気付きながらも下手に確認するわけにいかず(こっちから声掛けたら付け込まれそうなので)、その内いなくなるだろうと半分祈りつつ放っておいたんだけど結局そのまま総本山まで付いて来ちゃった。
    一目見て魅耶も気付くレベルの存在感。
    「今度は何拾って来たんですか…?」「そうじゃないよ…付いて来ちゃったんだよ……」みたいなやりとりをする人間2人の傍で大人しく座って待つケルベロス。
    3つある首が生えているのと同じ箇所(胴体)から蛇が倍くらいの数生えてる。
    顔周りは結構賑やかしい。

    さてこいつどうするか、と話が1つ進んだところへ、ストーカーさながらずっとケルベロスを追い回している九尾の猫又が追い付く。
    「又」とは()
    9本もあったら本当に毛むくじゃらの毛玉じゃねぇかと思いつつ、わたしの好みがずんぐりむっくりどしんどしんって体型のネコチャンなのでそんな感じで。
    最初のイメージはナメ猫だったのでもっと酷かった。
    ちなみに猫又は人語を操る。
    ので華倉さんたちと会話をする。

    ケルベロスはこの猫又に対して威嚇するでもなく怯えるわけでもなく、ただ困惑している感じ。
    瞳で「こいつずっと追って来るんですけど…」って訴えて来る。

    みたいなところまでは考えてみたけど、それ以上はどうにもならなかった。 
    オチも決まらん。
    それ以前に結局ケルベロスと猫又の関係性も決まらなかった。
    ただ大きさ問わずどんな動物にも好かれちゃう華倉さんが見たかった的なネタだったな……


    でも九尾の猫又は使ってみたいな〜。
    出来ればギャグっぽく…

    「灰界」シリーズ

  • 必要なんだ、いやもうマジで。

    20231002(月)15:58
    「灰界パラレル」と称した華倉さんの相棒が隼人の、BL抜いたバトルファンタジー的なセルフ2次創作があり、何度かちょいちょい単発で短めの話書いてみたりしてるけど、やっぱりあまり楽しくないんだよな〜。

    灰界シリーズ、何だかんだBLなんだな、というより、華倉さんの隣に魅耶やんがいない、という事実の方がダメージでかいというか。
    隼人じゃ駄目なんだな〜。

    華倉の隣にいるのは魅耶やんじゃないとわたしの気持ちも上がらんし楽しくない。
    わたしが華倉さんを書くためには魅耶やんが必要なんだよね!!!

    トランサーの作中で、自分に直接出来ることがなくて役に立てずに焦る魅耶やんを書いたのですが、本当にそんな心配は全くなく、華倉氏も作中で必要だよって答えましたけど、何て言うかもはや「わたしが」篠宮華倉というキャラを描くためには魅耶やんにいてくれないと困るレベルで必要なんですよね!!

    これは凄いぞ……
    作中では見えない範囲の話になっちゃうからね、多分魅耶やん自身がそれに気付ける日は来ないけども(教えてやりたいわぁ)。

    いやもうマジで世界を成立させるための絶対条件レベルで。

    世界秩序(=わたしが灰界シリーズを書くためのモチベ)として、魅耶やんは華倉にとってなくてはならない存在。

    てなことにふと気付いて、1人で驚いていたりしました。
    わーお…www

    何かさ、最近の本編で魅耶やんの浮かない様子が続いてたからさ。
    華倉さんも魅耶やん以外と行動しなきゃならない状況多かったしさ。
    わたし(作者)がちょっと不安になりつつあったよね、もうね。

    しかしそんなもの杞憂であった。
    気に留めることですらなかった。
    魅耶やんが居ないとわたしが華倉さんを描けないのだから。

    (わたしが作中で)華倉として生きるためには魅耶の存在は絶対だったのだ。


    やべーーーーーーーー!!!


    良かったな魅耶やん!!!
    お前は選ばれし存在だ!!!
    君がいなくちゃ何も始まらなかったのだ!!!
    ヤッフーーーーッッ!!!(mario)


    ……そろそろ魅耶にどつかれそうなので黙ります。
    幾ら作者とは言えこの辺調子乗ると一発叩かれる()

    いやしかしひと安心。
    良かった良かったU⁠^⁠ェ⁠^⁠U
    思いの外スケールもデカかったが。

    「灰界」シリーズ

  • 一瞬思ったこと。

    20230927(水)19:55
    灰界シリーズで、砂蔵さんを拾って育ててくれてたのが女郎屋の女主人ってことになってるんですけど。
    そもそもこの時代のそういう店を女郎屋と呼んだのかどうかはよう分からんのですが…(調べたけど答えは出せなかった)。
    そういう店みたいのはあった、ってのは確からしいです。
    所謂「遊郭」って呼称が使われ出したのはもうちょい後だったかな。

    で、本題はそこでなく。
    この女郎屋の女主人、もしかしたら人間ではなくて山姥とか古狐とかいう妖怪の類だった可能性があるのではないか? とふと思い当たりましてね。
    普通の人間が理解出来る範疇を超えた事をしれっとやってのけてるような気が…しなくもない…。
    仮に人間だったとしても、多分かなりの“手練”だと思われる。
    それこそ全国津々浦々、孤児を拾い育てた上で暗躍させたりするタイプのね。

    しかしここではそれ以上の環境にいるというか…
    恐らく砂蔵のことも単なる孤児ということでいつものように拾ったんだと思うし、歩き巫女みたいなの育ててたってんなら、そのまま隠密にでもしただろう。
    ……今改めて考えてみると、こっちの方が自然な設定な気がしてきますが……ぐぬぬ。

    気を取り直して。
    確かに人間として振る舞っていたとは言え、聖獣なんかがお忍びで訪れるような店だし、何らかの事情通であった可能性は高いよなぁ。
    でも鳳凰だって憂巫女がいるとは知らなかっただろうし、女主人の方もどこまで分かってただろうか?
    この女主人が妖怪の類だった場合、もしそうなら真っ先に喰ってても可笑しくねぇんだよなぁ。
    それとも男の憂巫女なんて聞いたことなかったから、匂いでは憂巫女なのは明らかだけどいまいち信じ切れずにいたとか?
    でもこのまま捨てるのも惜しい、でそのまま育ててたら何か綺麗な顔してることに気付く。
    試しに雑用で客の前に出してみたら声が掛かった…みたいな流れだったかも知れん。
    男娼は扱ったことがなかったけど、多分コネはあったら仕込みも出来た。
    憂巫女かどうかは曖昧なままだけど、それなりの客は取れるなら置いとくか…ってなったのかな。

    ……別に妖怪じゃなくてもええなこれ。
    うーん。
    どっちでもいいか……うん。

    「灰界」シリーズ

  • 瀧崎家菩提寺

    20230831(木)08:58
     その人を初めて見たのは、俺が10歳になったばかりの頃だった。
     実家の寺で毎年行われるよく分からない供養祭に初めて参加させられた時のこと。
     その人は供養祭の主催で、それは同時に家長であることを意味していた。
     俺とは18歳離れているという。
     その人は全身に廻った猛毒を、薄い笑み1枚の下に実に巧妙に隠していた。

     物心つく前から色んなものを見てきた。
     人ならざるもの、居てはいけないもの、影、気配。
     そんなものを何回も何回も見てしまって、親父に泣いて助けを求めた。
     実家としては都合のいい能力だったのかも知れないけれど、まだ幼かった俺にとって人ならざるものは恐怖でしかない。
     親父に宥められ説得され、その流れで制御する術を教えられるようになるまで時間は掛からなかった。
     その甲斐もあってか、大きくなるにつれ俺自身慣れたのか、次第に「見える」ことを何とも思わなくなり、ただたまに『今日もいるな』と思う程度になっていた。

     そんな自分の事情もあってだろう、初めて見たその人から感じ得た底無しの邪気に、俺は一瞬気絶しそうになった。
     腹の底から拒絶反応が出た。
     怖くてどうしようもなくて、その人は笑顔で、18歳も年下のまだ小学生だった俺にまでとても丁寧な態度と言葉で挨拶をしてくれたのに、終始親父の背中に隠れていた。
     とにかく顔が見られなかった。
     その人自身が恐ろしかったんじゃない。
     その人の抱く、背負う「業」のような禍々しさに、俺は呑み込まれてしまいそうで嫌だったのだ。

     その人は刀を持っていた。
     供養祭に必要だと言うその刀は、うちの本尊が携えている刀とそっくりだった。
     2つある本尊のうち1つは不動明王で、不動明王は宝剣を携えているから気にしてなかったが、どうやらうちの不動明王の剣は、その人の持っているものと同じ。
     日本刀だ。
     そういう小さな差異に1つ、また1つ気付けるようになった俺は、うちの寺は何かが違うと感じ出した。
     本尊は閻魔大王と不動明王。
     どうしてこの2つなのか親父に訊いたことがあったが、その時は細かい説明はしてもらえなかった。

     その人を紹介され、謎の「供養祭」に関わるようになり、俺は少しずつ、自分でも判ってくる。

     この寺は数百年前に当時の瀧崎家が建立した。
     目的は狩猟した“獣”の供養だった。
     けれど、慰めのための供養ではなく、それは戒めの供養だと、ある日親父は言った。
     俺の高校受験が終わった頃だっただろうか。
     実家の寺はその瀧崎家の所謂菩提寺で、今は檀家も多少いるが、基本は瀧崎家が自らの一族のために作ったもの。
     この供養祭のために、その供養祭をしなければならなかった先祖たちの供養のために。
    『俺が死に水を取るのは前当主だが……隼人くんの死に水取りをすんのはお前だぞ』
     親父は言う。
     実家の寺を継ぐことには何の不満もなかった。
     きっと下手に一般社会に出ていくよりも、寺に居るほうが都合がいいと考えていたから。
     それに親父は常々、この寺を空けるわけにはいかないと口癖のように繰り返していたし、ならば俺がという気分になるのも当然だった。
     でもそれは、瀧崎一族の深い業の片棒を強制的に担がされるということでもあった。

     瀧崎家は歴史の長い一族だ。
     寺の建立がそもそも数百年前とかだし、そういや近所で瀧崎の名を知らない人はいなかった。
     無関係そうな俺の同級生ですら、近所にある滅茶苦茶デカいその「お屋敷」を知っていた。
     瀧崎一族はそれよりも以前から続いているらしい。
     実際、何の仕事をしているのかまでは詳しくは知らなかった。
     知ってしまってからは、知りたくなかったと泣いて眠れなかった日もあった。
     表向きは実業家じみたことをしているらしい。
     けれどそれはあくまで社会的な側面でしかなく、それ自体は「一族」を語るには大した意味はない。
     瀧崎家には長く続けている習慣がある。
     故にやや閉鎖的な振る舞いをしなければならなかった。
     このように、独自で寺を設けなければならないくらいの、悪習。

     現当主である隼人さんは、全身を蝕むその猛毒を感じさせない陽気な人だった。
     笑みは穏やかで、でも決して堅苦しくなく話せば面白い人だ。
    『お前の方が長い付き合いになる。今のうちから少しは慣れとけ』と親父に言われて、最初は渋々顔を合わせていた。
     幸い寺にいる間は、幾ら見えても平気だった。
     親父もいるし、何より隼人さん自身がとても頼もしかった。
     その根拠となったのが、隼人さんの持っている刀。
     邪気に中てられて、もしくは惹かれて近寄ってくる悪霊の類は見えても、隼人さんの纏う殺気のせいでこちらまでは届かない。
     たまに突破を試みるものもあったが、隼人さんの一振りの前には何の意味もなさなかった。
     この人は慣れていた。
     それも当然だった。
     話だけ聞いていては到底理解しなかっただろうその事実を、俺はそのお陰で心底納得してしまった。

     この人は償いのために刀を振るう。
     食材として鬼を狩り続け、文字通り喰らい続ける「悪食の一族」の業を償うために。

     ここは先祖代々、瀧崎一族が喰らって来た鬼たちの魂を供養するために建てられた寺だ。
     魂というと聞こえはいいが、事実、今も尚喰われた鬼の骸骨が運ばれてくる。
     ここは食材になった鬼たちの墓場。
     一般的に弔われた人間と同じように、鬼たちもまたここに眠る。
     さすがに距離は取ってあるが、檀家の人たちはまさか鬼と同じ墓地に弔われるとは思ってもないだろう。
     話したところで信じる人はいないかも知れない。
     江戸時代とかならまだしも、この現代社会で鬼の遺骸があるなんて、下手くそなお伽噺にすらならない。
     けれど残念なことに此処には物質的証拠がある。
     事実、此処には人間のものではない、人間よりも大振りな、けれど人間と似た構造の数多の骸骨が大量に、それこそ山のように眠っている。
     それがもし、何らかの手違いで白日の下に晒されるようなことが起きてしまったら。

    『この寺を空けるわけにはいかない』。
     この寺と墓地を管理する僧侶たちは承知の上でこれからも此処に住む。
     表向きはごく普通の少し歴史の長い古めかしい寺として、檀家という社会的な関わりを続けていく。
     素知らぬ顔をして、何食わぬ素振りで。
     それはまたこの寺と土地の権利を持つ瀧崎家も同じように、素知らぬ顔で何食わぬ素振りで、この大量の鬼の遺骸をこれからも隠し続ける。
     瀧崎家もまた、やめることが出来ないのだ。
     空けることは許されないのだと隼人さんは言った。
     見付かるわけにはいかない。
     寺が無くなっても瀧崎家が潰れても、鬼の遺骸は残る。
     これからも増えていく鬼の遺骸。
     やめられない供養と償い。
    『動物なんだよね』
     隼人さんがぽつりと零す。
     何気無く鬼の遺骸を埋葬してある供養塔を2人で眺めていたときのこと。
     隼人さんはその口元に薄く、本当に薄いあの笑みを浮かべて呟いていた。
    『動物とおんなじ。何の違いもない』
     その笑みの下にはいつか見たものよりも殊更濃ゆい罪悪、と、侮蔑の、

    「――……っ!」

     驚いた顔がこちらを見ていた。
     俺も自分のしたことに驚きを隠せずに、かと言って、掴んでしまった手をすぐ離すわけにもいかずに止まっていた。
     とても淡い薫りだった。
     けれどその淡さが冗談だと思えるほど、強い瘴気と毒気が感じ取れた。
     目の前にいるこの人から。
     丁寧に伸ばされた髪を緩く括り、驚きに滲む2つの瞳を眼鏡の奥に収めている男性。
     邪気などという言葉からは程遠い柔らかな雰囲気を纏うその人からは、確かに毒々しい邪気がする。
     つい先日隼人さんが持って来たあの鬼の遺骸と同じ。
     鬼神の、毒。
    「魅耶?」
     見知らぬ男にいきなり腕を掴まれ足止めを食らい立ち竦む俺たちを、いや、相手の男性を呼ぶ連れの男性。

     この手を離すべきか否かを何故これほど躊躇っているのか、その時には分からなかった。
     隼人さん。
     何でこの人と同じ気配が、貴方からも感じ取れるんだろうか。



    ++++++
    これもう書くしかなさそう。

    「灰界」シリーズ

  • 【台詞ネタ】気の合う2人。

    20230829(火)18:20
    高3夏休み、補習かぶった2人。

     裕「なぁ。逢坂ってさぁ、華倉のこと大好きじゃん?」
    華倉「……うん、」
     裕「他人が華倉と仲良くしてるの基本気に入らないじゃん?」
    華倉「うん……いや、あの事実を確認してるだけなのは分かるんだけど、これすげー恥ずかしいんだけど何を」
     裕「ごめん、こっから本題なんだけど。逢坂ってそんななのにさ、浅海が華倉にキツく当たるとか嫌味な態度取ることには、あいつ割と寛大だよなと思って」
    華倉「あー……確かに」
     裕「あれ何なんだろ? 誰が見ても浅海が一番華倉に悪態ついてるのに、咎めないどころか何か楽しそうなんだよな」
    華倉「えっそうなの? それは知らんわ」
     裕「楽しそうっていうか、うーん、微笑ましそうとも言えるか」
    華倉「そうなの? 何だろう…榎本は俺を嫌ってるから逆に安心とか?」
     裕「それこそ逆じゃね? 自分が好きでどーしようもない相手にここまで露骨に毛嫌いしてる振る舞い見るの」
    華倉「うーん……分からん……。俺が言うのもなんだけど、魅耶ちょっと色々ズレてるから…」
     裕「……あー、」
    華倉「納得されるのも複雑だけど、魅耶としてはそれくらいがいいんじゃないか? 分からんけど」
     裕「まぁ浅海も毛嫌いしてるってだけで、別に何かいじめってーか嫌がらせするわけじゃないからな。それにしても何なんだろうなあの寛大さ。華倉とは別の意味で特別扱いしてない?」
    華倉「んー、坂下にはそう見えるのか…。確かに魅耶と榎本、割と2人で話したりしてるもんな。榎本のことは分からんけど、魅耶としては一緒に居やすいのかも」
     裕「そういう意味では“特別”か」
    華倉「そうだねぇ……お気に入りなんだろうね」
     裕「  」
    華倉「……っえ何その顔?! あっ、別にそういう恋愛的な意味は微塵もないよ勿論。でもそうか、魅耶は坂下には割と強めに接するから坂下としても複雑か」
     裕「一気にめっちゃ喋るじゃん。……まぁ大体合ってるけど」
    華倉「そうだね……でもあれかな。魅耶は殆どの相手には感情挟まず接するから、坂下は意識されてる方だと思うよ」
     裕「それフォローなってないよ絶対。それは俺が華倉のこと好きなの知ってるから威嚇されてるってわけじゃん」
    華倉「…………」
     裕「いや何か言おう??」
    華倉「ぐうの音も出ないな……。その、何だ、榎本には何で魅耶と仲良いか訊いたことはあんの?」
     裕「んー……あるけど……本人も理由ハッキリしてない感じだったな。話しやすいとは言ってたけど」
    華倉「じゃあ魅耶も同じ理由じゃないかな。個人としては付き合いやすい相手なんだろうよ」
     裕「それと華倉にキツく当たっても許せることに関連はあるのか……」
    華倉「そうだね……自分の好きなもの同士がいざこざしてるのは許容範囲なんじゃない?」
     裕「器用過ぎねぇかそれ??」
    華倉「あとちょっと都合良過ぎかな、自分で言っといて」


    それは20年経った今も謎である。

    「灰界」シリーズ