詩集
「救世主、気取り」
救い方が分からなかったからそのまま壊したの
助け方が分からなかったからそのまま殺したの
下手に手を出すのは良くないと思ったの
一度壊してからつくり直すべきだと
失っていいものではなかった
守りたいものだった
その想いは今も変わらず
あなたはとても大切な存在
けれどそんな姿になってしまって
中途半端な状態で取り戻しても
あなたもわたしも苦しむだけだから
それならいっそ
一度壊してしまいましょう
一度壊してから救い出そうと思った
一度殺してから助けようと思ったの
何も分からなくなったあなたでは
隣にいるのはきっとつらいから
これはさよならじゃないの
取り戻すプロセスなのよ
最愛のあなたを 最高の形で
この手に取り戻す
その為の最良のプラン
救い方が分からないの
そんな姿になってしまったあなたの
助け方が分からないの
蝕まれたあなたの無垢な心を
今のままではいけないから
このまま放っておくことは出来ないから
だから壊すの だから殺すの
元のあなたとまた生きていくために
これは救いの為の破壊
これは救いの為の殺し
裏切りでもない
見捨てるなんてとんでもない
愛しいあなたへの執着
どうか待ってて 純粋なあなた
侵される前のあなたを必ず
わたしの手で取り返してみせるから