【夢小説】Honey in the Dark
コロレさんの話だけでクレト君は大感激して、その場にいないリカに向かって「リカさーん!!!」と叫んでいた。
クレト君は本当にリカのことを尊敬してるし大好きなんだ。
なんて、その場にいないリカのことばかりが話題に上がって、楽しいと嬉しいとで、美味しいチョコレートとワインがついつい進んでしまったのだ。
「それよりどうだった〜外交は? 手応えあった?」
上機嫌のまま私は訊ねたけど、リカは呆れたように私に一瞥して、質問は適当にあしらう。
お前が心配するような事にはなってねぇよとだけ返された。
言える範囲だけでも教えてくれてもいいのになぁとちょっと拗ねて、私はまたテーブルに顔を伏せる。
「そもそもこんな状態じゃ話したくても話せねえよ。今のお前、絶対まともに受け答え出来なさそうだし」
「そんなことないよぅ」
わしゃわしゃと私の髪を撫でながらリカが言うので、私は咄嗟にそう言い返していた。
今日リカが帰って来るのは分かってた。
だから、夜は一緒に過ごすって決めてた。
その時にお土産話も沢山聞かせて貰いたかった。
今もそのつもりでいるのに。
「起きてられんの? 今にも寝落ちそうじゃん?」
私の髪から目元に指を移動させ、リカが私の頬を撫でて言う。
確かにさっきから瞼が重たい気がするけど、リカの話だったら聴けるもん。
「私なら大丈夫だから。ね〜リカちゃんお話しよ〜」
「……さっきから何なんだよそれ」
にぱっと笑う私とは裏腹に、リカは訝しげに目を細めて私を見ている。
それとはと小首を傾げる私に、リカは不服そうに繰り返した。
「ちゃん付け。何その呼び方? 俺ナメられてる?」
リカは探るような目付きを向けている。
しかし私は何が可笑しいのか分からず、緩んだテンションを変えずに訊き返した。
「変かなぁ? 可愛くて好きなの」
「ちゃん付けって柄かよ、俺が?」
でも呼びやすいよと食い下がる私に、リカは溜め息を吐いた。
コロレやクレトの前でも言ったのかと聞かれ、覚えてる限りでは言ってないはずだと返した。
でも今の私の様子のせいか、リカは私の返答を信用してないようだった。
「本当だってば〜信じてよリカちゃん。2人がいた時はまだ酔ってなかったの」
「はぁ?」
理解出来ずにいるリカの顔を真正面から捉えるように自分の顔を上げて、瞳に互いを映す。