【夢小説】正座説教
でもその瞳を見たら、どれだけの心配と悔しさを胸にしまっているのが分かってしまった。
白葉さんも、自分のこと責めてるんだと。
「あの、えっ……と、」
ここで何を言えばいいのか全く思い付かなくて、私は必死に考えながら口をもごもごとさせるだけ。
ごめんなさい? ありがとう? 確かにそれらは必要だけど、今は違う気がした。
白葉さんはそのまま両手で私の頬に触れて、それから包むように輪郭に沿わせた。
泣き出しそうな白葉さんを、初めて見たな。
「〜〜もーーーうっ!!」
白葉さんも唸るようにしか声が出せなくて、何かを吹っ切るみたいに私の頭を力任せに撫で回した。
ひゃっ、と驚きの声は出たものの、その大きくて温かい白葉さんの両手からは、ようやく安堵の気持ちが感じられるようだった。
「アヴィやカイリだけじゃないわ……あたしだって、勿論みんな自分の不甲斐なさを思い知ったわ……」
だからこれは八つ当たりよと白葉さんが拗ねたように呟く。
はい、と微笑んで応える私を、白葉さんはその広い胸の中に収めた。
「……お帰りなさい、アカリ」
そう言われてようやく気付いた。
そうだ、これ、だ。
今私が言わなきゃいけない言葉は。
私も白葉さんの腕を遠慮がちに掴んで、はい、と返事をしてから、言えた。
「……ただいま、!」
でも次やったら本当にお仕置きよ! などと言いながら再びアカリの髪の毛をぐちゃぐちゃに撫で回す白葉と、それを楽しそうに受けるアカリ。
そんな2人を眺めながら、アヴィは喉から低い声を出す。
「きっつ……流石にそろそろしんどいぞこの姿勢……でもまだ白葉の許し出てねぇから立ったら駄目か……?」
「だろうな」
自身も言いたいことを胸の中にしまい込み、カイリがアヴィの隣でそう応えた。
2025.06.30
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11章読む前に考えてたネタ。
初めはほんとにタイトルのシーンだけだったんですけど。
白葉さんはこんな風に取り乱すことはないだろうけど、いっそ清々しいほどキツいお説教されるのも悪くないぞと思って続けてみた。