【台詞ネタ】気の合う2人。


高3夏休み、補習かぶった2人。

 裕「なぁ。逢坂ってさぁ、華倉のこと大好きじゃん?」
華倉「……うん、」
 裕「他人が華倉と仲良くしてるの基本気に入らないじゃん?」
華倉「うん……いや、あの事実を確認してるだけなのは分かるんだけど、これすげー恥ずかしいんだけど何を」
 裕「ごめん、こっから本題なんだけど。逢坂ってそんななのにさ、浅海が華倉にキツく当たるとか嫌味な態度取ることには、あいつ割と寛大だよなと思って」
華倉「あー……確かに」
 裕「あれ何なんだろ? 誰が見ても浅海が一番華倉に悪態ついてるのに、咎めないどころか何か楽しそうなんだよな」
華倉「えっそうなの? それは知らんわ」
 裕「楽しそうっていうか、うーん、微笑ましそうとも言えるか」
華倉「そうなの? 何だろう…榎本は俺を嫌ってるから逆に安心とか?」
 裕「それこそ逆じゃね? 自分が好きでどーしようもない相手にここまで露骨に毛嫌いしてる振る舞い見るの」
華倉「うーん……分からん……。俺が言うのもなんだけど、魅耶ちょっと色々ズレてるから…」
 裕「……あー、」
華倉「納得されるのも複雑だけど、魅耶としてはそれくらいがいいんじゃないか? 分からんけど」
 裕「まぁ浅海も毛嫌いしてるってだけで、別に何かいじめってーか嫌がらせするわけじゃないからな。それにしても何なんだろうなあの寛大さ。華倉とは別の意味で特別扱いしてない?」
華倉「んー、坂下にはそう見えるのか…。確かに魅耶と榎本、割と2人で話したりしてるもんな。榎本のことは分からんけど、魅耶としては一緒に居やすいのかも」
 裕「そういう意味では“特別”か」
華倉「そうだねぇ……お気に入りなんだろうね」
 裕「  」
華倉「……っえ何その顔?! あっ、別にそういう恋愛的な意味は微塵もないよ勿論。でもそうか、魅耶は坂下には割と強めに接するから坂下としても複雑か」
 裕「一気にめっちゃ喋るじゃん。……まぁ大体合ってるけど」
華倉「そうだね……でもあれかな。魅耶は殆どの相手には感情挟まず接するから、坂下は意識されてる方だと思うよ」
 裕「それフォローなってないよ絶対。それは俺が華倉のこと好きなの知ってるから威嚇されてるってわけじゃん」
華倉「…………」
 裕「いや何か言おう??」
華倉「ぐうの音も出ないな……。その、何だ、榎本には何で魅耶と仲良いか訊いたことはあんの?」
 裕「んー……あるけど……本人も理由ハッキリしてない感じだったな。話しやすいとは言ってたけど」
華倉「じゃあ魅耶も同じ理由じゃないかな。個人としては付き合いやすい相手なんだろうよ」
 裕「それと華倉にキツく当たっても許せることに関連はあるのか……」
華倉「そうだね……自分の好きなもの同士がいざこざしてるのは許容範囲なんじゃない?」
 裕「器用過ぎねぇかそれ??」
華倉「あとちょっと都合良過ぎかな、自分で言っといて」


それは20年経った今も謎である。
2023.08.29
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