隼人「渡辺綱とか、鬼の腕を切り落としたっつー伝承、割りと有るじゃんすか。あれ、何か可笑しいと思うんすよ」

浅海「……どんな風に？」

隼人「いや、効率悪いなー、と思いまして。確実に仕留めるなら、腕じゃなくて脚を狙った方が逃げられなくなるじゃんすか」

浅海「……あー、まぁ分かるけど……襲い掛かろうと思ったらまず手が出てくるから、それをかわそうとしたらやっぱ腕を切り落とすんじゃねーの？」

隼人「あー……それもそうすね、確かに」

華倉「(物騒な会話してるなぁ……)」

隼人「でもだったら、腕切り落とした後、そのまま鬼の背後に回り込んで、脚の１本でもついでにやっといた方がその後の処理が楽ですけど」

華倉「……ちょっと瀧崎、鬼をどうする気なの」

隼人「え？　あー、うちの家にとって鬼は食材対象なので。イノシシとかシカを捌くのと同じ感覚なんです」

華倉「……そんなこと言ってたね、そういや」

浅海「じゃアジなんかと同じように、内臓取り出して三枚に下ろしたりすんだ？」

隼人「しますよ。昔じいさんがやってたの見た気がする」

華倉「……ワイルド過ぎる……」


2018.4.12
単純に怖い。