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応接室
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了平と雲雀が
ソファで向かい合って昼食を食べている -
笹川了平
ヒバリ! ハンバーグ食べるか? 絶品だぞ!
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雲雀恭弥
……いらない
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笹川了平
いらんのか。めずらしいな
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雲雀恭弥
…………
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笹川了平
いつもおまえに食われるから今日は二個多く入れてもらったのだ
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雲雀恭弥
……ねえ
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笹川了平
なんだ? 食うのか?
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雲雀恭弥
ちがう
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笹川了平
なんだ。食わんのか
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雲雀恭弥
ねえ、君……
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笹川了平
む?
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雲雀恭弥
…………
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笹川了平
なんだ?
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雲雀恭弥
君さ、宇宙一大切な女の子がいるんだろ?
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笹川了平
うむ
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雲雀恭弥
…………ッ!
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笹川了平
いかにも宇宙でたった一人の妹だからな! 極限に大事だ!
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雲雀恭弥
!?
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笹川了平
どうしたヒバリ? 顔が赤いぞ
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雲雀恭弥
…………
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雲雀は無言で
了平の弁当箱のハンバーグに
はしを伸ばした
大きく口を開いて頬張る -
笹川了平
なんだ? 急に腹が減ったのか?
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了平が弁当箱を
雲雀の方へ押し出す
雲雀は胸のつかえがとれたかのように
パクパクとハンバーグを食べる -
笹川了平
あ、おい、待て! それはオレの分の……!
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雲雀恭弥
ごちそうさま
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雲雀は空の弁当箱を了平に押し返して
「おいしかったよ」と了平に笑いかける -
笹川了平
うむ!
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了平が笑顔で大きくうなずいた
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