・『願い事』
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ふ、と目を覚ます。
随分と懐かしい夢を見ていた気がする。
目頭を押さえながら身体を起こすと、時刻は早朝。
外からは同じく目を覚ましたのであろう大樹の「おはよう!」という声が聞こえてくる。
今日もお元気なこった。そう思いながら寝る直前まで考えていたことを思い出す。
往復ロケットが決まった。
もう帰っては来れないだろうと思っていたここへ、帰ってくる。
きっと科学者枠には自分が行くことになるだろう。
「……行ってくるから、見てろよ」
自然と口から言葉が漏れた。
あいつの石像はまだ見つかっていない。
3700年前、緑の光が地球全体を包みこんだあの日、あいつは風邪を引いて学校を休んだ。
朝迎えに行った際、辛そうな様子で手を振って見送られたのを思い出す。
部活が終わったら、様子を見に行こうと思っていた。
『なんか欲しいもんあるか』
最後に送ったメッセージが既読にならなかった事から、あの瞬間、きっとあいつは自室で眠っていたんだろう。
何度か自宅があった場所を探しには行ったが、地盤が流されているのか発見することはできなかった。
「ぜってぇ見つけ出してやる」
帰ってきたら、絶対に。
「今度は好きって言わせてやるからな」
超絶唆る天体観測に誘ってやる。
その時は、あの時言えなかったこの想いもちゃんと伝えてやるから、逃げんなよ。
それが、石神千空という一人の男のただ一つの『願い』だった。
随分と懐かしい夢を見ていた気がする。
目頭を押さえながら身体を起こすと、時刻は早朝。
外からは同じく目を覚ましたのであろう大樹の「おはよう!」という声が聞こえてくる。
今日もお元気なこった。そう思いながら寝る直前まで考えていたことを思い出す。
往復ロケットが決まった。
もう帰っては来れないだろうと思っていたここへ、帰ってくる。
きっと科学者枠には自分が行くことになるだろう。
「……行ってくるから、見てろよ」
自然と口から言葉が漏れた。
あいつの石像はまだ見つかっていない。
3700年前、緑の光が地球全体を包みこんだあの日、あいつは風邪を引いて学校を休んだ。
朝迎えに行った際、辛そうな様子で手を振って見送られたのを思い出す。
部活が終わったら、様子を見に行こうと思っていた。
『なんか欲しいもんあるか』
最後に送ったメッセージが既読にならなかった事から、あの瞬間、きっとあいつは自室で眠っていたんだろう。
何度か自宅があった場所を探しには行ったが、地盤が流されているのか発見することはできなかった。
「ぜってぇ見つけ出してやる」
帰ってきたら、絶対に。
「今度は好きって言わせてやるからな」
超絶唆る天体観測に誘ってやる。
その時は、あの時言えなかったこの想いもちゃんと伝えてやるから、逃げんなよ。
それが、石神千空という一人の男のただ一つの『願い』だった。