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リクは、様々なギルドが紹介される雑誌ギルドカタログを片手に、「鬼付きギルド」と呼ばれる「獄蓮」の門の前にやってきた。
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この「鬼付き」とは、
ギルドに入るのが困難、
ギルドマスターが厳しい性格、
ギルドの修行が過酷、などで有名なギルドの称号のようなもの。 -
リク……
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噂通り、獄蓮の門に辿り着くまでに多くの人間が去っていった。
心も体もへし折られたのだろう。前も見ず、下を向いたままトボトボと歩いていく。全身傷だらけだ。 -
というのも、獄蓮ではギルドに入団する際に試験があり、屈強なギルドメンバーを打ち負かした強い者のみが入団する事を許されるのだが……
入団希望者がボコボコにやられ、「門前払い」を受ける光景は今や日常茶飯事となっていた。 -
リク!
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レンガでできた高い壁の向こうに、高くジャンプしている少女の姿が目に入った。
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マナ行きますよ!
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ズドン!!
ヒュンッ…………バキャッ -
リク!?
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一瞬だった。
少女の姿が消えたかと思うと、レンガの壁に強い衝撃が走る。 -
リクの周りで様子を見守る男達は、皆口を揃えて「やめとけって言ったのに…」と肩を落とす。
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すると、門が開き、少女がやってきた。
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マナ押忍!
入団希望者の皆さん!
ここからはウチのメンバー3人と勝負してもらいます!
無事に勝てたらウチと勝負ですっ! -
マナおや?おやおや?
どうしたんですか皆さん?真っ青な顔をして……
手加減はしませんが、きっと勝てますよ! -
リク……
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マナあなたはやる気充分のようですね!
それでは勝負です!
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