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ここは現実世界、東京秋葉原に似ている町クラスタ。
ビルやマンション、ドーム型の建物が立ち並び、マニアックな人間やモンスターが行き交う。 -
リクは、異世界なのにそんな場所があるのか気になり、クラスタへ来ていた。
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リク♪
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噂通りの町に圧倒されるリク。
冒険、というよりは観光という感覚でクラスタを歩く。 -
すると、青いベンチに座るガタイの良い男性がいた。
どうやら、ひどく落ち込んでいるようだ。
リクは小走りになって話しかける。 -
ゴラゴランあぁ…はぁ……
おおう……yeah…… -
リク…?
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これは落ち込んでいるわけじゃなさそう、というか関わっちゃいけない人かな?と察するリク。
お取込み中失礼しました、と心の中で謝罪し、そっとその場を離れる。 -
ゴラゴラン待ってくれナイスボーイ……
私は君のようなピュアなボーイを待っていたんだ…… -
リク?
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ゴラゴラン君は人を放っておかない性格のようだね…
ウム!ちょっと来てくれないか? -
考える時間もなく、謎の男性に手を引っ張られどこかへ連れて行かれるリク。
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ーークラスタドーム。ロビー。
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ゴラゴラン大きな建物だろう。
ここはクラスタドームといって、アイドルのライブや異世界のお笑いなど、様々なイベントが行われているんだ。 -
リク…!!
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ゴラゴランやはりここへ来るのは初めてのようだね。
君、異世界人だろう?
現実世界から来た人はそう呼ばれるんだ。
私はゴラゴラン。現実世界ではこの自慢の筋肉で雑誌にも出ているよ。はっはっはっは! -
リク!
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ゴラゴランそうか、君はリクというんだな。
いやぁ良かった、この世界に来たのが私達だけでなくて安心したよ。 -
ゴラゴランそうだリク君、頼みたい事があるのだがいいかい?
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リク?
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ゴラゴランおーい!
戻ったぞ! -
すると、人やモンスターで埋まるロビーの端っこに向かって手を振るゴラゴラン。
そこには、数人の男性が立っていた。 -
ボストンあーーー!
戻ってきた!ゴラゴランさん何してたんですかー! -
煌あれ?誰かいるぞ?
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末吉ゴラゴラン殿、大丈夫かい?
顔色は……いいな。良かった良かった。 -
ゴラゴラン紹介しよう!
彼はさっきそこで拾ってきたリク君だ!
私達と同じ異世界人なんだ!
かわいい顔をしているだろう? -
ボストン拾ってきた!?
あ〜ええと、ボクは鬼越(おにこし)ボストン!
現実世界ではゲームの実況動画を投稿しているんだ!
アニメとゲームが好きなオタクだよ! -
煌チョリーーーーーッス!
オレっちは一ノ瀬煌(いちのせきらら)!
ノリと勢いが自慢だぜ!
"あっち"じゃホストをやってたぜ! -
末吉初めまして、私は綿貫末吉(わたぬきすえきち)と申します。
あまり冗談は言えませんが、何卒宜しくお願いします。 -
リク♪
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煌末吉ちゃん〜
かたっ苦しいぞ〜?
もっとこう、チョリーッス!みたいにパーッと行こうぜ〜? -
末吉しかし……
ほら、リク殿も困っているじゃないか。 -
ゴラゴランみんなこの町で出会った仲間なんだ。
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ボストンそれで、どこに行ってたんです?
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ゴラゴランああ…それが、企画を考えていたのだがなかなか良いものが浮かばなくてな……
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煌あ〜例の件ね?
例の件、例の件。
リクっち、例の件ってのはオレ達の中で「誰が人気No.1か」を決める企画!
せっかくこうやって会えたからな、ただあっちの世界に帰るだけじゃなくて、いろいろ楽しみたいじゃん? -
ボストン楽しいことは大好きだよ!
リクはすぐに帰っちゃうの? -
リク!
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末吉ふむ…
せっかくの異世界、帰る事よりも冒険か…!
気に入った!君とは仲良くなれそうだ! -
煌するってーと旅人ってやつか〜
いいねぇ〜! -
リク♪
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ゴラゴランおお、協力してくれるのか?ありがたい!
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ボストンやったね!
それじゃあ、あそこに休めるところがあるから決めようか! -
リク♪
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