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真の歴史へ・その二

ズドォーン!!


西条と令子がタイミングを探る中

部屋ではハーピーがフェザー・ブレッドを放つ


「令子ちゃん、敵がダミーに気がつく寸前に突入するぞ!」

西条は中を探りながら、携帯で令子に指示を出す


「オーケー! こっちはいつでもいいわよ!」

令子は、右手でロープの調整金具を持ち、いつでも下の階に降りれるように待機している

左手には、オカルトGメンの破魔札マシンガンがあり、腰には銀の銃弾入りの銃もある

緊迫感の中、令子は西条の合図を待つ



その頃、中ではハーピーが異変に気付く

「ん…」

ハーピーは外に誰か居るのに気がつく

別に令子がミスをした訳ではない

ハーピーが令子に気が付いた理由は、オカルトGメンのオフィスの周りのビルの屋上にあった


そこにはフクロウが数羽おり羽を休めていた為、令子の様子はフクロウから丸見えなのだ

実はこのフクロウ達は、ハーピーの卷族である


ハーピーの得意技は暗殺や奇襲だ

その為、警戒心は人一倍あり、常に自分の周囲を卷族に見張らせている

未来の時は人工幽霊の結界があって潜入に失敗したり、小さな令子が逃げ回ったりして乱戦になった為、ハーピーの長所が生かせなかったが…

冷静に戦えばハーピーが有利なのである


ハーピーは外の人影に気がつくと、瞬時に自分が攻撃した場所を見る

「気付いていたみたいじゃん…」

ハーピーはニヤリと笑って羽を数本手に持つ



「令子ちゃん、行くぞ!」

ハーピーに気付かれてるとは思ってもない西条は、数少ないチャンスを生かす為に突入を決意する


「3…、2…、1…」


ドーン!!

西条はドアを蹴り飛ばして、中にいるハーピーにフルオートで銀の銃弾をぶちまける


ダダダダダダ…


そしてタイミングを同じくして令子は、ロープを器用に操り窓を銃で破壊して、破魔札マシンガンを放つ

バババババ…


タイミング的には令子が一瞬早かった

令子は、中に居た人影の顔を確認する前に先制攻撃をする

西条は一瞬遅そく、令子が破魔札を放ってる場所にフルオートで銀の銃弾を撃つ


それはまるで軍隊や警察の特殊部隊のように、洗練された突入である
 
西条はオカルトGメンとして、最低限の訓練を受けてる為当然だが…

何の訓練も受けてない令子が行った突入にしては上出来である


ただ、二点問題があった

一つは相手の顔を確認しなかったこと

そしてもう一つは、狙われてる令子が身動きの取れない状態なこと


令子と西条は相手に反撃を与える隙を作らない為に、弾を撃ち尽くすまで攻撃する


そして、破魔札の切れたマシンガンを捨てて令子は、銃を構えてハーピーが居た場所を注意深く見つめる

同じく西条は銃に新しい弾を込めて、ハーピーが反撃して来た時に備えて構える


2人が銃や破魔札を乱射した為、室内は爆風などで視界が無い


2人が緊迫して見つめる中…


視界がゆっくり晴れていく

「「居ない!?」」

令子と西条が同時に叫んだ

2人が攻撃した場所には、布団の破片などしか無い


「ターゲット自ら姿を現すとは… 死ね!」

どこからか声がする

令子と西条が室内を見渡すと…

天井にハーピーが張り付いている!


「フェザー・ブレッド!!」


ズドォーン!!

ハーピーの放ったフェザー・ブレッドは令子のお腹に命中する

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