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真の歴史へ・その二

「仕事だよ。 近くで一件片付けて来た帰りだ」

横島が笑顔で話すと、愛子は少し羨ましそうに横島とタマモを見ている


「デートに見えるわよ? 幸せそうでいいわね~」

愛子は横島とタマモの甘い空気に、少し羨ましいらしい


「私は横島と一緒に居られれば幸せだもの…」

タマモは無邪気な笑顔で微笑む

見た目が成長して、絶世の美女になったタマモの無邪気な笑顔は、凄まじいインパクトであった


「そうだよな… みんなで平和に暮らせたら、それで幸せだよな~」

横島はそんなタマモを優しく見つめる

未来での戦いの日々を思うと、本当に平和のありがたみを感じるのだ


「はいはい、ごちそうさま」

愛子は、また甘い空気を作り出す2人を置いて歩き出す


「あなたもいずれ出会えるわよ。 運命の人に…」

タマモは微笑み、愛子に話しかける


「私は今でも十分幸せよ。 学校で友達と本物の青春を体験出来てるんだもの!」

愛子の顔には、充実感とやる気に満ちている

長い間、1人で青春を求めてた愛子は、本物の青春がよほど嬉しいようだ


そんな愛子の姿を見て、横島は昔を思い出し懐かしむ

(あいつの学校好きは変わらないな~)

かつてのドタバタな学校とは違うようだが、愛子が幸せそうだ

その現実に、横島は安堵していた


横島はタマモと愛子と、そんな会話をしながら事務所に戻っていく

令子と西条とは裏腹に、横島の周りは平和で幸せな日々を送っている



そしてその日の深夜…


とうとうハーピーが動き始める


令子と西条はその日はGメンの事務所に泊まった


魔族に狙われてる以上、霊的防御の無い令子のマンションや西条の部屋は、危険だと判断していた

令子には事務所用に借りているオフィスもあるが、あのオフィスは簡易結界は張ってあるものの

魔族に対抗するには多少不安である

未来と違い、天龍童子の事件に関わって無い令子は、今も最初に借りたオフィスのままなのだ


夜になりベビーシッターは帰り、明日の朝までは令子と西条が、小さな令子の面倒を見るしかない

令子は仮眠室で小さな令子を寝かしつけ、西条はGメンの事務所で1人ハーピーを警戒している


そんな時である

Gメンのビルの入り口では、人間に化けたハーピーがすでに入り込んでいた


建物を全て覆う人工幽霊の結界と違い

ビルの一部を借りているGメンのオフィスは、結界の範囲が狭く自分達のオフィスしか結界を貼れないのだ

しかも、人工幽霊に比べれば格段に弱い結界である


「随分無防備じゃん。 母親とは違い、たいしたことなさそうだね~」

ハーピーは簡単にビルに入り込めてニヤリと笑みを浮かべた


「こんな結界で、あたいを拒めると思ってるのかね…」

ハーピーはGメンのオフィスに張ってある結界に、簡単に入り込んでしまう



その頃横島達とヒャクメも、ハーピーの動きを把握して、令子や西条がどうでるか監視していた

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