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真の歴史へ

小竜姫達が買い物に向かう頃、Gメンでは西条と令子が美智恵が予告した魔族に対する話し合いを始めていた


「相手がどんな魔族かわからないなんて、対処のしようがないじゃない! ママが手こずる相手にどうしろって言うのよ!」

令子はイライラした様子で西条に怒鳴りつける

小さな令子は別室でベビーシッターが面倒を見ている

狙われてるのでGメンの事務所から出せないのだ


「う…ん、とりあえず対魔用の装備を使うしかないが、Gメンでも魔族と戦えるのは僕と令子ちゃんだけだからね」

西条は前もって対魔用の武器を用意していた

もちろんGメンの経費で…

私的流用な気もするが、令子は現在Gメンの職員な為、問題は無い


「誰か助っ人頼めないかしら…」

令子は金にならない厄介事は他人に押し付けたいようだ


「しかし、先生は令子ちゃんに守れって言ったんだろ? この先も狙われる可能性があるなら、自分で戦った方がいいと思うが…」

西条はすでにやる気の無い令子に苦笑いしながら、自分で戦うように話をもっていく


「迷惑なのよね~ お金にもならないのに魔族に狙われるなんて…」

令子はドンドン不機嫌になっていく


「令子ちゃん今日はずっとイライラしてるね…」

西条はため息をつく

「雨は嫌いなのよ! その上厄介事なんて最悪だわ!」

部屋の中を重い空気が支配する

(令子ちゃんも、もう少し大人になってくれないかな…)

西条はワガママな令子の対処に困ったように考えこむ


「とりあえず、装備を固めて僕と2人で行動しよう。 それが最善だ」

西条も相手の詳しい情報を知らない為、他に方法が無い

仮におびき寄せるにしても、令子の代わりに囮になる人が居ないし、魔族に対抗するGSも足りない

Gメンは設立したばかりな為、圧倒的に人材不足であった


「横島君達に頼もうかしら…」

ムスッと考えこんでいた令子は突然呟く

魔族に対抗出来る人材は唐巣か横島達しか思いつかない

唐巣はあまり戦闘向きではない為、横島達に退治させようと考えていた


「止めた方がいいな。 時間移動の能力が絡む以上彼らには知られない方がいい。 あそこは神族の小竜姫様と魔族のルシオラさんがいる。 事情は知らないが神魔界との繋がりが強いだろう… 先生や令子ちゃんが狙われていて危険なのは知られない方がいい」

西条は険しい表情になり否定する


「なんで? 小竜姫様なら助けてくれそうな気がするけど…」

令子は困ったら、お人好しそうな小竜姫に頼ろうと考えていたようだ


「神魔界に先生や令子ちゃんが時間移動能力をもつと知られれば、狙う者や利用しようとする者が増える可能性もある。 どうしても勝てない相手なら別だが、先生も勝算があるから令子ちゃんに任せたんだろうからね。 先生の時間移動能力がどこまで知られてるかわからないうちは、隠した方がいい」

令子は黙って聞いていた


西条の話は最もな意見である

今まで狙われなかったことから考えて、時間移動の秘密をあまり知られてない可能性が高い

そう考えれば無闇に助けを仰いで秘密をバレるのは得策では無い


「結局、私達でやるしかないのね…」

令子のため息と共に、この先の行動が決まる


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