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平和な日常~夏~2

そのままおしゃべりをしながら進む一行だが、タマモは途中に存在する滝や水の流れに喜びの表情をみせる。

木乃香達としては夜だし地下は結構危険なのでもう少し怖がるかと思ったようだが、タマモは全く怖がる様子はない。

夕映などは特にタマモが危険にならないように細心の注意を払いながら行動しているが、当然タマモは危険な場所や罠がある場所には近寄るはずがなかった。

正直タマモには罠や危険が的確に見えてる訳ではないが、本能的に危険は感じるらしいし基本的には横島と手を繋いでるので危険になる要素はなかったのである。


「としょかんって、すごい」

そんな中で図書館島を堪能してるタマモは滝があったかと思えばロープで地下に下りたりと、まるで遺跡探検のような図書館島の地下を純粋に楽しみつつ図書館を誤解し始めてしまう。

横島は笑ってるだけであまり気にする様子がないので、夕映やのどかが若干慌てて普通の図書館はもっと違うと説明をするなどあったがタマモは素直に頷いて学習していた。

その後予定場所している到着すると、木乃香達は以前と同じようにロープで宙吊りの状態になり本の調査を始める。

横島は相変わらず巨大な本棚の上でロープの管理と木乃香達を引き上げる役割であり、タマモは横島の隣でロープが緩まないか見張る役割だった。

無論タマモの役割はとっさに夕映が考えただけであり、何かお手伝いがしたいと熱い視線を送るタマモに危険がない役割をお願いした形になっている。


そんな調査が続いてる時間は、はっきり言うと横島とタマモは暇だった。

基本的に木乃香達は真剣に調査をしてるので、横島とタマモは二人でおしゃべりをしたりしながら時間を過ごしていく。

いつもならば完全に寝ているはずの時間になってるタマモだが、お昼寝が良かったのか変化の術の負担が減ったのが良かったのかまだまだ元気である。



さてこの日の夜食だが、横島と木乃香達がそれぞれに作った弁当を持ち寄って食べることになっていた。

横島としてはみんなの分も作っても良かったのだが、せっかくだからみんなそれぞれに作った弁当を食べ比べしようとなったらしい。


「そうだ、デザートは別にあるぞ。 店で余った果物でタマモとスイーツ作って来たからな」

横島や木乃香達がそれぞれに弁当を広げる中、タマモも自分が背負っていた小さなリュックからスイーツが入った弁当箱を取り出す。

きちんと保冷剤も添えられたその弁当箱は決して軽くはないが、タマモが自分も荷物を持ちたいと言ったことからタマモが運ぶことになったようである。


「こうして食べ比べると木乃香の味って微妙に横島さん寄りになってるわよね」

そのまま広げられた弁当を食べていく一同はいろんな話をしながらも、話の内容が料理にも及んでいく。

元々図書館探検の時は弁当を持参して来ていたらしく、ハルナはたまに食べる木乃香の料理が地道に横島の味に近寄ってることに気付いていた。

流石に毎日木乃香の料理を食べてる明日菜は気付かないようだが、たまに食べると木乃香の成長がわかるらしい。


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