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真の歴史へ

魔神大戦から10年


そこは見渡す限りの廃墟の街だった


そこに1人の青年と神と魔王がいる

「終わってしまったな…」

青年の呟きに、うなだれた様子の魔王が答える

「キーやん。わいらのせいやな」

「私達は無力でしたね… さっちゃん」

神が空を見上げ話している


「あれから10年あんたたちはよく頑張ったよ でも結局残ったのは、俺と同期合体してる小竜姫・ルシオラ・タマモ。そしてあんた達二人だけになったな」



「横っち お前達過去にもどらんか?」

「あなた達が生きていくには他に方法はありません。 もうすぐこの世界は消滅します」


(過去か… どうするみんな?)

青年は自分の体内に合体している者達と心で話を始めた


(私は戻りたいかな… このまま消えるのはイヤよ)

ルシオラは少し考えて答えた

(横島さん もう一度やり直しましょう 先に死んでいった仲間の為にも…)

小竜姫が強い意識で語りかけた

(戻ってもいいけど、私はもっと早くヨコシマに会いたい 出会った時はもう手遅れだったから)

タマモが悲しそうに呟いた


「わかった 戻ろう! そして今度こそみんなが幸せな未来を…」


青年がそう言うと、体が光に包まれる…

光と共に現れたのは

横島忠夫
ルシオラ
小竜姫
タマモ

の4人である


「キーやん、さっちゃん 俺達はどのくらい戻るんだ? 霊力はどうなる?」


「横島さんが12才の時代まで戻します。 霊力は封印してもらいます 今のあなた達は単独で上級神魔並ですから」


「封印は簡単や 四人で封印して、四人で必要になれば解けばいい。 だがアシュタロスまでは封印を完全に解いたらあかんで? 目立ちすぎたらあかんからな」

二人の説明にみんな頷く

「キーやんとさっちゃんはどうするんだ?」

横島の問いかけに、二人は少し寂しそうに笑う


「私達はここから動けません 最高指導者は時間移動出来ないのです」

「ただわいらの過去に記憶は送るさかいに 過去のわいらも力になってくれるわ」


そう言うと二人は力を解放し始める


「おわかれや…」 
「力を合わせてきっと違う未来を作って下さいね」

二人の神魔はそう語って、横島達を過去に送った…


二人になった神と魔王は、本当に自分達だけになった世界を見ている


「あいつら大丈夫やろか…?」

「きっと大丈夫ですよ」


そう話して最後に笑顔を見せて消えていった……

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