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平和な日常~夏~

日曜日のこの日はいつもに増して客が多かった

元々基本的に休日は女子中高生が多いのだが、この日は結構幅広く客が来ておりほとんどの客が頼むのがスイーツである


(完全に情報が漏れてるな)

客が増えた原因は考えるまでもなく麻帆良祭だろう

以前夕映達が情報が漏れるだろうと予告していたが、どうやら本当に情報が流れてるらしい

まあ対処出来ないほど混む訳でもないのでいいが、問題はスイーツが足りなくなる可能性があることだった


「二人とも悪いな、しばらく店は頼むわ」

この時店内には雪広邸から戻った夕映とのどかが来ていた為、横島は二人に店内を任せて厨房でスイーツの追加を作り始める


「ここに来て以来、コーヒーと紅茶の淹れ方は上達したですよ」

「結構難しいんだよね」

突然頼まれた夕映とのどかだが、割とよくあることだけに落ち着いていた

流石に食べ物系のメニューは作る自信がない二人だが、コーヒーや紅茶など飲み物系は結構練習して客に出せるレベルである

流石に横島よりは味や薫りが僅かに落ちるのだが、それに気付く客はほとんどいない

まあコーヒー豆や水などは結構こだわってるので、十分美味しいコーヒーが提供出来ていた


「あれー、マスターは? 占い頼もうと思ったのに」

「申し訳ないのですが、少し忙しいので今は難しいです。 日を改めるか夜に来て下さい」

そんな店内は夕映とのどかが接客と飲み物を提供して、横島が食べ物系を作ることで上手く回っていく

夕映とのどかは麻帆良祭の経験もあり、多少の混雑程度では動揺することは無くなっていた

途中で占い目当ての女性が何人か来るが、流石に日曜の日中は難しく平日か夜に来るように頼むしかない

まあ元々サービスでやってる占いなので文句を言う者はいないが、中には暇になるまで待ってるツワモノはいたりする



その頃二階のリビングでは、さよとドジなハニワ兵が新品のソファーでくつろぎテレビを見ていた

日曜日なのでたいした番組は入ってないが、二人とも楽しそうにテレビを見てある

ちなみにこのハニワ兵は元々輸送が任務だったのだが、現在は横島の気まぐれでさよの友達が任務に変更されていた

正式には横島付き人界駐留が任務なのだが、仕事は部屋の掃除と使ってない部屋に風を入れる程度である

日中さよが学校に行くとハニワ兵は掃除をしているが、麻帆良祭で夕映から貰った掃除機が大活躍しておりハニワ兵の仕事時間は大幅に短縮されていた

結果ハニワ兵は暇を持て余して、この世界のテレビを見てる日々が続いている

昼ドラや再放送の時代劇などがお気に入りなようで、欠かさず毎日見てるようだった

こうしてみるとこのハニワ兵が気楽な仕事に見えるが、実際は異空間アジトのハニワ兵も似たような状況である

神魔戦争時にはその無限の労働力で横島や仲間達に多大な貢献をしたハニワ兵だが、現在は仕事がほとんどない

まあそれなりに仕事はあるがハニワ兵の数に対して仕事は多くなく、強化された自我により彼らに余暇を楽しむようになっている

従ってこのドジなハニワ兵の行動も特別おかしくはなかった


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