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真の歴史へ・その三

その後美衣は横島達と今後の事について話し合っていく

本来横島達が保護したり関わった妖怪達は、妙神山近くの保護地区を紹介するか人間の街で生きる為の支援をしている

しかし狙われた原因が不明の美衣とケイでは今後に不安があるため、一時的に横島の事務所で預かる事で落ち着いていた



「それでメドーサ、お前はどうする?」

美衣の件がとりあえず片付いた事で話はメドーサの今後に移っている

事務所に来た事から推測するとアシュタロスの元に戻ってない可能性が高い事から、今後の生活について考えなくてはダメだと思っていたのだ


「どうって言われてもねぇ……」

特に目的も無くあてもないメドーサは返事に困ってしまう

人間界に潜伏した期間が長い事から生きる事には困らないが、聞かれて答えるほど行く場所もない


「とりあえず都内のマンションにでも住むか? ちょっと訳あり物件だけど、お前なら問題無いだろ」

横島がメドーサに紹介したのは、普通の高級マンションだった

ただ以前に悪霊が出没していた部屋を、少し前に横島達が除霊した物件である

この物件の問題は建物の相が悪いために、定期的に悪霊が寄ってくるのだ

そんな部屋な為に入居者が全く無い状態なのだが、メドーサなら問題無い

それどころか、逆にメドーサの力により悪霊が集まらなくなる可能性が高い物件だった


「ふーん、別に悪霊なんて気にしないけど、あんたに借りを作るのは嫌だね」

横島の説明にメドーサは不可解そうな表情になる

メドーサとしては、横島にそこまでしてもらう理由は無いのだ

タダより高い物は無いと言うように、好意の裏に目的がありそうで不気味だった


「借りにはならないよ。 今回の情報は俺達にとってかなり有益だからな。 それにお前が敵にならないなら安いもんだよ」

機嫌良くニコニコと答える横島をメドーサは複雑そうに見つめる


(本当にわからない奴だね……)

横島の思惑や今後の自分の事などいろいろ考えていくメドーサだが、最終的に横島達の用意したマンションに住む事にしていた

万が一危険を感じたら逃げればいいだけなのだ

弱みや弱点さえバレないようにすれば、問題無いと判断したようである


結局、メドーサは横島に流されるがままに近くに住む事に決まる


この後、横島とタマモは美衣達とメドーサを連れて生活用品の買い物に行くのだが……

三人のあまりの色気に、歩くたびに周囲の視線が痛かったのは予想外だった



一方事務所に残ったルシオラと小竜姫は、急遽老師とヒャクメを交えて話し合いをしている

今回の事件は美衣達の問題でもあるが、横島達にとっても重要な問題だったのだ


「連中が妖怪を狙ってるとしたら、妙神山付近が狙われる可能性があります」

「急いで警備の計画を立てないと……」

小竜姫が本題を切り出し、ルシオラは慌てて警備出来る兵鬼を探していく

横島達が妙神山付近に作った保護地区は、GS関係者に比較的知られている

詳しい場所は極秘ではあるが、GS協会は知るためにバレない保証はない

未来では横島の知らない事件なだけに、早急に対策が必要だった


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