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麻帆良祭への道・2

賑やかに始まったマグロの解体ショーは笑い声に包まれたまま進んでいく

横島と超が解体したマグロは大トロや赤身などの部位に分けられて、木乃香・五月・千鶴・のどか達が刺身やマグロ丼などにしていった

明日菜・夕映・古菲達がご飯を盛ったりしてサポートして美砂達が出来上がった物を配るなど、いつの間にか2-Aの半数以上が手伝っている

列に並んでる者や部活などの準備で居ない者を抜くと、ほぼ全員手伝っていたほど大掛かりな作業だった

結果マグロの解体ショーから刺身や丼で無料配布が終わるまで、およそ三時間近く時間がかかり終わる

巨大なマグロの身が全部無くなったことから、およそ千人以上の人がマグロを味わったことになる


「皆さん、ありがとうございました。 おかげで大盛況でした」

無料配布も無事終わり雪広グループ関係者が手伝ったみんなにお礼の挨拶をしていたが、少女達は例によってあまり聞いてなく騒いでいた

横島もそうだが少女達もまた深く考えた訳ではなく楽しそうだから手伝っただけであり、結果的に楽しかったたからよかったのだろう


「あやかちゃん、残った頭とかどうすんだ?」

「特に決めてなかったようですね」

「じゃあこれ貰っていいか?」

「あっ、はい……」

一方マグロの解体から刺身を切ったりとフル回転で働いていた横島は、残った頭や骨などを貰って仮設店舗の厨房に運んでいた

骨には中落ちがまだ残っていたし頭は全くの手付かずだった事から、料理をして食べようと考えたらしい


「こりゃ食べ応えがあるな~ どう料理する?」

「兜焼きなんかも良さそうネ。 刺身も貴重部位だから最高ヨ」

骨に付いた中落ちを集めながら頭の調理法を相談する横島と超だったが、これだけ立派だと迷ってしまうようだ

一番簡単なのは兜焼きなのだが、細かく解体して刺身なども美味しいために迷ってしまう


「横島さんと超さんが失敗するとは思わなかったけど、あの二人って必ず予想と違うことするわよね」

「うちの企画担当者が、他のイベントでも頼みたいと言ってました。 マグロの解体ショーであれほど笑いをとる人達は居ないそうですわ」

横島と超がマグロの調理をするのを遠巻きに見ていた明日菜とあやかは、いったい横島と超の頭はどうなってるのかと不思議で仕方ないようだった

どうやら軽快なトークにマジックを加えたマグロの解体ショーは他ではないらしい

というか打ち合わせもろくにしないでなんで、あんなことが出来るのか理解出来ないようである



「さすがに全部兜焼きじゃもったいないし解体して分けるか。 別に店出す訳じゃないし、ある程度解体して焼いた方が食べやすいしな」

「了解ネ」

さて横島と超の二人だが骨の中落ちが終わった頃には調理法を決めて、結局頭も解体することにしたらしい

相変わらずの手慣れた手つきでマグロの頭を解体する横島と超を、いつのまにか集まっていた2-Aの少女達は興味深そうに見つめていた

どんな風になるのかみんな興味があるようだ


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